納期遅れのお詫びメール例文|信頼を守る件名と書き方
納期に遅れが出ると分かった瞬間、まず頭に浮かぶのは「信頼を失うかもしれない」という不安ではないでしょうか。
実際、相手が困るのは遅れそのものだけでなく、いつ届くのか、何が起きているのか、次はどうなるのかが見えない状態です。
だからこそ、お詫びメールは「丁寧に謝る文章」よりも、相手の不安を早く小さくする情報の出し方が重要になります。
件名と冒頭で迷わせず、理由は短い事実に留め、新しい納期と次の一手までセットで示す。
この順番を押さえるだけで、同じ謝罪でも受け取られ方が変わるでしょう。
この記事で分かること
- 納期遅れのお詫びメールで信頼を守る基本構成(件名→結論→対応→再発防止)
- 送る前に決めるべき段取り(いつ連絡するか、電話とメールの使い分け)
- 言い訳に見せない原因説明のコツ(自社要因・外部要因・不可抗力の整理)
- 新しい納期が確定しないときの書き方(幅の出し方と次回連絡の約束)
- すぐ使える言い回し早見表と、迷いやすい点を解消するFAQ
納期遅れの謝罪は、謝るより「不安を減らす」連絡

納期遅れのお詫びメールは、文章の丁寧さだけで信頼が戻るものではありません。
相手が求めているのは、まず「これからどうなるか」が見えることです。
謝罪はもちろん必要です。
ただ、謝罪だけだと相手の不安は残ります。
信頼をつなぐ要点は、相手の不安を減らす情報を、必要な順番で出すこと。
ここを押さえると、同じ内容でも受け取られ方が変わるでしょう。
相手が一番困るのは遅れそのものより「見通しがない状態」
相手が困るのは、遅れる事実よりも「次が分からないこと」です。
- いつ届くのか
- どれくらい遅れるのか
- 代替策はあるのか
- 自分側の段取りをどう変えればいいのか
見通しがないと、相手は判断できません。
判断できない状態が続くほど、相手は警戒します。
ここで重要なのは、完璧な説明ではなく「最低限の見通し」です。
例えば次の情報があるだけで、不安は下がります。
- 現状(どこで止まっているか)
- 見込み(いつまでに確定できるか)
- 次の一手(こちらが何をするか)
- 次回連絡(いつ連絡するか)
相手に必要なのは、感情より段取りの材料です。
その材料を出せるかどうかが、信頼を左右します。
初動が遅いと火種が増える|分かった時点で連絡する理由
遅れが分かったのに連絡が遅れると、相手の頭の中では疑問が増えます。
- 隠しているのではないか
- さらに遅れるのではないか
- こちらの優先度が低いのではないか
この疑いは、内容の説明より先に起きやすいものです。
だから「分かった時点で連絡する」が原則になります。
ただし現実には、まだ新しい納期が確定しないこともあります。
その場合でも、一報はできます。
一報で入れるべきは、次の3点です。
- 納期に影響が出そうだという事実
- 現時点の見込み(確定はいつになるか)
- 次回連絡の約束(いつ、何を確定して連絡するか)
例えば、初動としてはこういう言い方が安全です。
- 「納期に影響が出る可能性があり、状況確認中です。本日〇時までに見込みを確定し、改めてご連絡いたします」
- 「遅れが見込まれます。現時点での最短見込みは〇日ですが、〇時までに確定してご連絡いたします」
早い連絡は、ミスを消すためではありません。
相手の時間と判断を守るための配慮です。
言い訳に見える線引き|事実と対応を先に出す
お詫びメールが言い訳に見えるかどうかは、理由の内容より順番で決まります。
理由から長く書くと、相手は「まず謝ってほしい」と感じます。
誠実に見える基本の順番はこれです。
- 遅延の事実と謝罪
- 影響への認識(迷惑をかける点)
- 対応(今やっていること)
- 新しい納期(確定していれば)
- 次回連絡(未確定ならここを強く)
- 再発防止(短く、具体的に)
理由を書くときは、短い事実で止めます。
外部要因でも「相手のせい」に見える言い方は避けた方が良いでしょう。
言い訳に見えやすい書き方
誠実に見えやすい書き方
例えば外部要因でも、こう切り替えます。
- 「物流遅延のため難しい状況です」だけで終えない
- 「物流遅延が発生しています。代替便の手配を進めており、〇時までに新しい納期を確定してご連絡します」と、対応と次回連絡をセットにする
謝罪は礼儀。
見通しと対応は信頼の材料です。
この2つを一通のメールで揃えることが、納期遅れのお詫びで一番大切なポイントになります。
送る前に決めること|いつ・誰に・どの手段で伝えるか
納期遅れのお詫びは、文章力より段取りで差がつきます。
同じ内容でも、連絡のタイミングと手段が悪いと信頼が落ちます。
ここでは「メールをどう書くか」の前に、失点を防ぐ準備を整理します。
結論はシンプルです。
- 分かったら早めに一報
- 重要なら電話で先に伝える
- その後メールで記録を残す
この順番ができると、相手の不安が増えにくくなります。
基本は電話で一報→メールで記録を残す
納期遅れは、相手の業務を止める可能性があります。
だから、重要度が高い場合はメール一本で済ませない方が安全です。
基本の考え方はこうです。
- 電話(または対面)で先に一報:相手の判断を早く助ける
- メールで正式に残す:言った言わないを防ぎ、社内共有もしやすくする
電話で話すときの目的は、謝罪を長く述べることではありません。
相手が次の判断をできる状態にすることです。
電話で最低限伝えるべきは次の3点です。
- 遅れが出ること(いつの納期に影響するか)
- 新しい納期の見込み(確定か、未確定か)
- 代替案や対応(分納、優先順位、暫定対応)
電話後のメールは、会話の内容を整えて残します。
これで相手も社内に説明しやすくなります。
ただし、状況によってはメール先行の方が良い場合もあります。
- 相手が会議続きで電話がつながらない
- 記録が最優先(担当者が複数)
- まず事実を正確に共有したい
この場合でも、メールで一報した上で、後から電話を入れると丁寧です。
社内の確認ポイント|新しい納期、代替案、相手への影響
お詫びメールを送る前に、社内で確認すべきことがあります。
ここが曖昧だと、相手の不安を増やします。
特に重要なのは次の3点です。
1)新しい納期は「確定」か「見込み」か
- 確定なら、その日付を出す
- 見込みなら、幅と「確定できる時刻」を出す
例としては、こうです。
- 「〇月〇日納品で確定しました」
- 「最短で〇月〇日見込みです。本日〇時までに確定し、改めてご連絡します」
2)代替案はあるか(相手の損失を減らす打ち手)
- 分納できるか
- 優先順位を変えられるか
- 代替品・暫定版を渡せるか
代替案が一つあるだけで、相手は冷静に判断しやすくなります。
3)相手側の工程への影響は何か
相手が困るのは、あなたの事情ではなく相手の段取りが崩れることです。
だから「影響の理解」を一文で入れると誠意が伝わります。
- 「貴社の検収・出荷工程に影響が出る可能性があることを認識しております」
- 「〇日の会議資料に間に合わない恐れがある点、重く受け止めております」
社内確認が甘いまま送ると、追加連絡が増えます。
追加連絡は、それだけで不安を増やします。
先に整えてから伝える方が、結果的に早いです。
やってはいけない順番|原因説明から入る、曖昧な見込みだけ送る
納期遅れの連絡で失点しやすいのは、順番のミスです。
特に多いのは次の2つです。
1)原因説明から長く入る
最初に理由を並べると、相手はこう感じます。
- まず謝ってほしい
- 結局いつ届くのか分からない
- 言い訳に見える
理由は必要ですが、後です。
先に「遅れる」「いつまでにどうする」を置く方が信頼を守れます。
2)曖昧な見込みだけ送る
これだけだと、相手は動けません。
動けないと不安が増えます。
見込みが曖昧なときほど、次の一手を明確にします。
- 何を確認しているのか
- いつ確定できるのか
- 次回連絡はいつか
「確定できる時間」を約束すると、相手は待てます。
待てる状態を作ることが、納期遅れの初動で一番重要です。
納期遅れお詫びメールの基本構成|件名→結論→対応→再発防止
納期遅れのお詫びメールは、文章を丁寧にするほど良くなるわけではありません。
相手が読みたい順に情報を並べると、短くても誠実に見えます。
ここではコピペ用の定型ではなく、どの案件にも使える「骨組み」を渡します。
骨組みがあると、状況が変わっても迷いません。
件名で迷わせない|用件+お詫び+案件名の型
件名は、相手の受信箱で最初に見られる情報です。
ここで用件が分からないと、後回しにされやすくなります。
基本は、次の順で組みます。
- 用件(納期遅れ/納期変更/納品遅延 など)
- お詫び
- 案件名(発注番号・商品名・プロジェクト名)
件名の型(使い分けの目安)
- 納期が確定している:
「【納期変更のお詫び】〇〇案件(発注No.XXXX)」- 納期が未確定・見込み段階:
「【納期遅延のご連絡とお詫び】〇〇案件(発注No.XXXX)」- 緊急度が高い(相手の工程に影響大):
「【至急/納期遅延のお詫び】〇〇案件(発注No.XXXX)」
「至急」は多用すると軽く見えます。
本当に相手の判断が今必要なときだけ付ける方が信頼を守れます。
また、件名に感情を入れすぎないのもコツです。
相手はまず、何のメールかを知りたいからです。
冒頭1〜2行が勝負|遅延と謝罪を先に置く
本文の最初で、相手が知りたいのは次の2つです。
- 遅れるのか、遅れないのか
- どれくらい影響があるのか
だから冒頭は「遅延の事実」と「謝罪」を先に置きます。
理由を先に書くと、言い訳に見えやすくなります。
冒頭の基本形(1〜2行)
- 「〇月〇日納品予定の〇〇につきまして、納期が遅れる見込みとなりました。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。」
- 「〇〇案件の納期につきまして、当初予定より遅延が発生いたしました。ご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。」
ここで大事なのは、丁寧な言葉より「端的さ」です。
相手は急いで判断したいことが多いからです。
本文の順番|謝罪→理由(短い事実)→新納期→代替案→再発防止→お願い
本文は、相手が判断できる材料を上から順に置きます。
おすすめの順番は以下です。
- 謝罪(重ねて一言でよい)
- 理由(短い事実だけ。長くしない)
- 新しい納期(確定日/見込み)
- 代替案(分納、暫定対応、優先順位提案)
- 再発防止(具体的に一文か二文)
- お願い(ご確認、ご了承、返信依頼)+締めの詫び
1)理由は短い事実で止める
理由が長いと、言い訳に見えます。
相手が知りたいのは、あなたの苦労より「今後どうなるか」です。
例:
「社内工程の遅延により、出荷準備に遅れが生じております。」
「部材の入荷遅延が発生しており、現在代替手配を進めております。」
外部要因でも、他社批判や責任転嫁に読める書き方は避けます。
2)新納期は「確定」なら言い切る
「新しい納期は〇月〇日で確定いたしました。」
確定しているのに曖昧に書くと、不信につながります。
3)代替案があると信頼が残りやすい
遅れること自体は変えられなくても、相手の損失は減らせます。
- 「先行して〇〇のみ〇月〇日に納品可能です(分納)。」
- 「暫定版を先に共有し、正式版を〇月〇日に差し替えます。」
代替案がない場合も、次の一手は必ず置きます。
「現時点では分納が難しいため、確定次第すぐにご連絡いたします。」
4)再発防止は「気持ち」より「手順」
再発防止が一文でも具体的だと、相手は納得しやすくなります。

新納期が確定しないときの書き方|幅と次回連絡の約束
納期がまだ確定できない場面はよくあります。
このとき失点しやすいのは、曖昧なまま放置に見える書き方です。
確定しないときは、次の3点をセットにします。
- いま分かっている範囲(幅でもよい)
- 確定できるタイミング(いつまでに決めるか)
- 次回連絡の約束(何を確定して連絡するか)
例:幅+次回連絡がある書き方
- 「現時点では〇月〇日〜〇月〇日の間での納品見込みです。本日〇時までに確定し、改めてご連絡いたします。」
- 「新納期は調整中ですが、遅くとも〇月〇日までには確定いたします。確定次第、すぐにご連絡申し上げます。」
「分かり次第連絡します」だけだと、相手は待てません。
待てる状態にするには、締切時刻や日付が必要です。
目途が立たない場合でも、ゼロ回答にしない方が良いでしょう。
「現時点では確定が難しい状況ですが、〇月〇日に状況を取りまとめ、進捗をご報告いたします。」
確定できないときほど、「次の一手」を明示する。
この姿勢が、信頼を切らさないポイントになります。
原因別に角が立たない説明|自社要因・外部要因・不可抗力
納期遅れの理由は、書き方次第で「言い訳」にも「誠実な説明」にも見えます。
境界線はシンプルです。
- 言い訳に見える:事情の説明が中心で、相手が判断できない
- 誠実に見える:事実は短く、打ち手と次の見通しが中心
理由は長く書かない。
代わりに、対応と次の一手を具体に出す。ここが要点です。
自社要因|責任の置き方は短く、対応は具体的に
自社要因は、相手が最も不信に感じやすいパターンです。
だからこそ、弁明ではなく「責任の明確化」と「回復策」が必要になります。
自社要因で押さえる3点
- こちらの責任を短く認める
- 現在の対応を具体的に書く
- 再発防止は手順で書く(気持ちで終えない)
理由の一文例(短く、責任を曖昧にしない)
- 「弊社内の工程遅延により、出荷準備に遅れが生じました。」
- 「弊社の確認工程に不備があり、手戻りが発生いたしました。」
ここで詳細な事情を重ねるほど、言い訳に見えやすくなります。
事情より、今の打ち手を前に出す方が信頼が残ります。
対応を具体にする一文例
- 「現在、当該工程を優先対応とし、本日中に出荷可否を確定いたします。」
- 「人員を増強し、〇月〇日納品に向けて最短工程で進めております。」
再発防止の書き方(手順)
- 「工程の確認ポイントを前倒しし、遅延兆候を早期に検知できる体制に変更します。」
- 「ダブルチェックの工程を追加し、出荷前の確認漏れを防止します。」
自社要因は、責任を認めること自体より、回復と再発防止が見えるかで評価されます。
外部要因でも「他責」にしない|相手が欲しいのは打ち手
外部要因は、書き方を間違えると一気に他責に見えます。
相手が読みたいのは「誰のせいか」ではありません。
- 今どうなっているか
- こちらは何をしているか
- いつまでに何が分かるか
この3点です。
他責に見えやすい書き方(避けたい)
相手から見ると、責任回避に読めます。
外部要因でも、こちらの対応範囲を示す方が誠実です。
外部要因で角が立ちにくい書き方の型
- 事実(外部要因)を短く
- 代替策・リカバリー策を明記
- 次回連絡の期限を置く
例文(他責にしない)
- 「部材の入荷に遅延が発生しております。代替手配を進めており、〇月〇日までに新納期を確定してご連絡いたします。」
- 「輸送遅延の影響が出ております。別ルートの手配を検討しており、本日〇時までに見込みを更新いたします。」
外部要因でも「手は打っている」「次の連絡がいつか」が見えると、相手は判断できます。
判断できれば、不安は下がります。
不可抗力(災害等)|不安を減らす情報の出し方
災害や停電、交通の大規模障害などは、相手も状況を理解しやすい一方で、
連絡が曖昧だと不安が膨らみやすい領域です。
不可抗力では、謝罪の量より情報の質が重要になります。
次の順で書くと、落ち着いた連絡になります。
不可抗力で入れるべき情報
例文(不安を減らす書き方)
- 「悪天候の影響により輸送網に遅延が発生しております。現時点では〇月〇日〜〇月〇日の間での納品見込みです。〇月〇日〇時に状況を再確認し、進捗をご報告いたします。」
- 「停電の影響で一部工程が停止しております。復旧状況を確認のうえ、本日〇時までに新納期の目安をご連絡いたします。」
不可抗力のときほど「分かり次第」だけで終えない方が良いでしょう。
相手は待つ準備ができても、終わりが見えないと不安になります。
最後に、相手の工程への配慮を一文入れると、印象が安定します。
「貴社の工程に影響が出る点を重く受け止めております。可能な代替案も含め、最短で調整いたします。」
遅れ幅で変える対応|軽微な遅れと重大な遅れは同じ文面にしない
納期遅れのお詫びは、遅れ幅によって「相手が求める情報」が変わります。
数時間の遅れで長文を送ると大げさに見えます。
一方、複数日の遅れで短文だけだと、誠意が足りないように見えます。
ここでは、遅れ幅ごとに「何を優先して書くべきか」を整理します。
文章を盛るのではなく、相手の判断に必要な情報だけを増やすイメージです。
軽微(数時間〜1日)|簡潔+影響の最小化を先に
軽微な遅れで相手が困るのは、予定の微調整です。
だから、長い理由説明より次の2点が大事です。
- 遅れる事実と新しい到着時刻
- 相手側の影響を最小にする動き
軽微な遅れで入れるべき要素
- 謝罪(1文で十分)
- 新しい納品時刻(確定)
- こちらの対応(急ぎ対応、配送変更など)
- 必要なら相手への確認(受け取り可否など)
例:軽微な遅れで信頼を守る書き方
- 「本日〇時納品予定の〇〇につきまして、〇時頃の到着となる見込みです。ご迷惑をおかけし申し訳ございません。優先対応で手配しており、到着次第すぐにご連絡いたします。」
- 「本日納品予定の〇〇につきまして、輸送の都合により到着が1時間程度遅れる見込みです。〇時までには納品できる見込みです。念のため、受け取り可能なお時間に問題がないかご確認いただけますでしょうか。」
軽微な遅れでやりがちな失点は、曖昧さです。
相手が調整できないので、余計に不安になります。
軽微ほど、数字で短く言い切る方が印象は良くなります。
重大(複数日以上)|代替案、段階納品、優先順位の提案
複数日以上の遅れは、相手の工程に直接影響します。
相手が最初に知りたいのは、次の2点です。
- いつまでに何が手に入るのか
- 工程を止めないための選択肢はあるか
重大な遅れでは、謝罪だけでは足りません。
代替案を出せるかどうかが、信頼を守る分かれ道になります。
重大な遅れで入れるべき要素
- 謝罪(短く、重く)
- 遅延理由(短い事実)
- 新しい納期(確定 or 幅+次回連絡)
- 代替案(分納/暫定対応/優先順位提案)
- 次の一手(いつ何を確定して連絡するか)
- 再発防止(手順で一文)
代替案の出し方(現実的で効く3つ)
- 段階納品(分納):先に必要分だけ渡す
- 暫定対応:仮データ、代替品、代替工程を提案
- 優先順位の提案:相手の優先案件から合わせる
例としては、こういう方向です。
- 「全量は〇月〇日となりますが、先行して〇〇のみ〇月〇日に納品可能です。」
- 「会議資料向けの部分のみ先にお渡しし、残りは〇月〇日に差し替えます。」
- 「優先度の高いA工程に必要な分から先に手配し、B工程分は後段で納品いたします。」
代替案が出せない場合でも、「何をいつまでに確定するか」は必ず書きます。
相手は待てるようになります。
相手の工程に触れる一文が効く|迷惑の言語化で誠意が伝わる
謝罪の言葉を増やすより、相手の困りごとを正確に言語化する方が誠意が伝わります。
相手は「分かってくれているか」を見ています。
ポイントは、相手の工程を勝手に決めつけないことです。
一般化した形で触れると安全です。
使いやすい一文例(工程への配慮)
- 「貴社の検収・出荷工程に影響が出る点を重く受け止めております。」
- 「〇〇の社内手配に支障が出る可能性があることを認識しております。」
- 「ご予定の調整が必要になる点、誠に申し訳ございません。」
さらに一歩進めるなら、確認の一文を添えます。
「影響が大きい工程がございましたら、優先して対応いたしますのでご指示いただけますでしょうか。」
これは謝罪ではなく、相手の損失を減らす姿勢の提示です。
この一文があるだけで、相手は「一緒に収束させる」方向に気持ちが向きやすくなります。
すぐ使える整理表|件名・冒頭・締めの言い回し早見表

忙しいときほど、納期遅れの連絡は迷います。
どの言葉を選ぶかより、外さない順番で必要な情報を出すことが大事です。
ここでは、状況ごとに「そのまま使える言い回し」を整理します。
保存しておくと、いざという時に判断が早くなるでしょう。
表の使い方|自分の状況を選んで言葉を組み替える
この表は、文章を丸ごとコピペするためのものではありません。
あなたの案件に合わせて、必要な行だけ拾って組み替えるための表です。
使い方は簡単です。
- 自分の状況に一番近い「シーン」を選ぶ
- その行の「件名→冒頭→理由→新納期→締め」を順に当てはめる
- 数字(納期、時刻、発注番号)だけ自分の案件に差し替える
- 代替案がある場合は、本文に1文追加する
「理由を丁寧に書こう」と思うほど長くなりがちです。
迷ったら、理由を削って対応と次回連絡を増やす方が誠実に見えます。
言い回し表:NG→OK(件名/冒頭/理由/新納期/再発防止)
納期遅れお詫びメールの言い回し早見表
| シーン | 件名の例(短く用件が分かる形) | 冒頭の結論(遅延+謝罪) | 理由の書き方(短い事実) | 新しい納期の伝え方(確定/幅/次回連絡) | 締めの一文(お願い+連絡先+重ねてお詫び) | NGになりやすい表現(避けたい) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 軽微(数時間〜1日) | 【納期遅れのお詫び】〇〇案件(発注No.XXXX) | 本日〇時納品予定の〇〇につきまして、到着が〇時頃となる見込みです。ご迷惑をおかけし申し訳ございません。 | 輸送手配の都合により到着が遅れております。 | 〇時頃到着予定です。到着次第すぐご連絡します。 | 受け取りに支障がございましたらお知らせください。重ねてお詫び申し上げます。 | 少し遅れます/なるべく急ぎます/原因説明だけで終える |
| 重大(複数日以上) | 【納期変更のお詫び】〇〇案件(発注No.XXXX) | 〇月〇日納品予定の〇〇につきまして、納期が〇月〇日に変更となります。ご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。 | 工程遅延により出荷準備に遅れが生じました。 | 新しい納期は〇月〇日で確定いたしました。 | 影響が大きい工程がございましたら優先対応いたしますので、ご指示いただけますでしょうか。 | 申し訳ありませんでした(だけ)/事情説明が長い/納期を書かない |
| 原因が自社 | 【納期遅延のお詫び】〇〇案件(発注No.XXXX) | 弊社都合により納期に遅れが発生いたしました。ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございません。 | 弊社内の確認工程に不備があり、手戻りが発生いたしました。 | 〇月〇日納品で確定しました。 | 再発防止として、確認工程を見直しダブルチェックを徹底いたします。何卒よろしくお願いいたします。 | 仕方なく/想定外でした/社内事情の説明が中心 |
| 原因が外部 | 【納期遅延のご連絡とお詫び】〇〇案件(発注No.XXXX) | 納期に遅れが生じる見込みとなりました。ご迷惑をおかけし申し訳ございません。 | 部材の入荷遅延が発生しております。代替手配を進めております。 | 〇月〇日までに新納期を確定し、ご連絡いたします。 | 進捗は〇月〇日〇時に更新しご報告いたします。重ねてお詫び申し上げます。 | 先方が遅いので/こちらではどうにも/他社批判 |
| 新納期未確定 | 【納期遅延のご連絡とお詫び】〇〇案件(発注No.XXXX) | 納期に影響が出る見込みとなりました。ご迷惑をおかけし申し訳ございません。 | 現在、出荷可否の確認を進めております。 | 現時点では〇月〇日〜〇月〇日の間の見込みです。本日〇時までに確定し改めてご連絡します。 | 次回は〇時に状況を取りまとめ、進捗をご報告いたします。 | 分かり次第連絡します(だけ)/調整中です(だけ)/見込みなしで放置に見える |
この表の狙いは、状況ごとに「相手が必要とする情報」を先に出すことです。
件名は短く、冒頭は結論、理由は短い事実、そして新納期と次回連絡。
ここが揃うと、メールが短くても信頼が残ります。
送信前の5秒チェック(短いチェックリスト)
送信前に、次の5つだけ確認してください。
これで失点の多くは防げます。
納期遅れのお詫びメールに関するよくある質問(FAQ)
納期遅れは、状況によって正解が変わります。
だからこそ、現場で迷いやすいポイントをFAQで整理しておきます。
検索で多いのも、まさにこのあたりです。
結論だけでなく、判断の基準まで書きます。
Q1|納期に間に合わないと分かった時、まず電話とメールどちらですか
基本は、重要度が高いほど電話が先です。
相手の判断を早く助けるためです。
電話を優先するべきケース
- 相手の工程が止まる可能性がある
- 納期が当日〜翌日で、調整が必要
- 相手が複数部署に報告・判断しないといけない
- 遅れ幅が大きい(複数日以上)
この場合は、まず電話で一報します。
その後、メールで記録を残す流れが安全です。
メール先行でも良いケース
- 電話がつながりにくい時間帯
- まず正確な情報を整理して共有したい
- 受信者が複数で、共有が最優先
- すでに電話での連絡ルールが決まっている
メール先行の場合でも、次に電話する予定を入れると丁寧です。
「この後お電話でもご連絡いたします」
迷ったら「電話→メール」が基本。
ただし、電話が難しいならメールで一報し、次回連絡を約束するのが現実的です。
Q2|原因が外部(仕入れ・物流)でも理由は書くべきですか
書くべきです。
ただし、詳細は不要で、短い事実に留めるのがポイントです。
外部要因の理由は、書き方を間違えると他責に見えます。
相手が欲しいのは、責任の所在より「打ち手」です。
外部要因の理由はこの形が安全
- 事実を短く(1文)
- こちらの対応を続けて書く
- 次回連絡の日時を入れる
例
「部材の入荷遅延が発生しております。代替手配を進めており、〇月〇日〇時までに新納期を確定してご連絡いたします。」
避けたいのは、相手を責める言い方です。
事実は書く。
でも、主語を外部に置きすぎない。
代わりに「こちらが何をするか」を前に出すと誠実に見えます。
Q3|新しい納期がまだ確定しない場合、どう書けば失礼になりませんか
失礼に見えるのは、確定していないことではありません。
次の見通しがないことです。
確定しない場合は、次の3点を必ず入れます。
- 現時点で分かっている範囲(幅でもよい)
- 確定できるタイミング(いつまでに決めるか)
- 次回連絡の約束(いつ、何を連絡するか)
例
「現時点では〇月〇日〜〇月〇日の間での納品見込みです。本日〇時までに確定し、改めてご連絡いたします。」
「分かり次第ご連絡します」だけだと、放置に見えます。
相手は待てません。
もし幅も出せない場合は、状況報告の期限を置きます。
「現時点では確定が難しい状況ですが、〇月〇日〇時に進捗を取りまとめ、ご報告いたします。」
相手にとって大事なのは、待つ期限があることです。
Q4|値引きや無償対応に触れるべきタイミングはいつですか
先に触れた方が良い場合もありますが、原則は次の順が安全です。
- 遅延の事実と謝罪
- 新納期と代替案
- 相手への影響確認
- 必要なら補償・条件調整の提案
理由は簡単です。
補償の話を先に出すと「お金で済ませる印象」になることがあるからです。
一方、相手が今すぐ判断したいのは「工程が回るか」です。
ただし、補償が確定していて相手の損失が明確な場合は、早めに触れる方が誠実です。
早めに触れた方が良いケース
- 契約でペナルティ条件が定まっている
- 追加コストや損害が確実に発生する
- こちらの落ち度が明確で、相手の不満が強く出やすい
この場合でも、書き方は「まず状況を整えた上で、別途ご相談」が安全です。
「影響が生じる場合の条件調整につきましては、別途ご相談させてください。」
金額をメールで確定させる必要があるかは、契約や社内ルール次第です。
確定していない段階で数字を書くと、後で揉める火種になります。
Q5|何度も遅れてしまうとき、再発防止はどこまで書くべきですか
大事なのは、長さではなく具体性です。
再発防止は、気持ちではなく手順で書きます。
ただし、メールで細かく書きすぎると逆効果になる場合があります。
相手はまず、今回の遅れをどう回収するかを知りたいからです。
メールに入れる再発防止の目安
- 1〜2文で、やることを言い切る
- いつから適用するかが分かる
- 監視・確認の仕組みが入っている
例
- 「工程の確認タイミングを前倒しし、遅延兆候を早期に検知できる体制に変更します。」
- 「出荷前チェックを二重化し、手戻りが起きない手順に改めます。」
何度も遅れている場合に効く一文
「再発防止策の詳細につきましては、別途ご説明の機会をいただけますでしょうか。」
繰り返しの遅延は、メールだけで信頼回復が難しい局面です。
必要なら、電話や対面で原因と対策を説明する場を取りにいく方が現実的です。
まとめ|謝罪+見通し+次の一手で信頼をつなぐ
納期遅れのお詫びメールは、謝るほど信頼が戻るものではありません。
相手の不安を減らす情報を、必要な順で出せるかが勝負です。
「謝罪+見通し+次の一手」まで揃うと、相手は判断できます。
判断できれば、関係は切れにくくなります。
件名と冒頭で、相手の不安を先に止める
件名は、用件と案件が一目で分かる形にします。
冒頭は、遅延の事実と謝罪を1〜2行で先に置くのが基本です。
相手が知りたいことを先に出す。
これだけで印象は落ち着きます。
理由は短い事実、対応は具体で出す
理由を丁寧に書くほど、言い訳に見える場面があります。
理由は短い事実で止め、代わりに「何をしているか」を具体に出します。
- どこで止まっているか
- どう回収するか
- いつ確定できるか
この3点が書けると、誠実さが伝わるでしょう。
新納期と代替案、次回連絡で「放置」をなくす
新納期が確定しているなら言い切ります。
未確定なら、幅と次回連絡の日時をセットにします。
代替案があれば、分納や優先順位の提案を一つでも出す。
これが相手の損失を減らし、信頼をつなぐ打ち手になります。
放置に見えない連絡設計が、最も大事です。
ことのは先生よりひとこと

納期遅れは焦りますが、落ち着いて順番どおりに伝えれば大丈夫です。
謝罪に加えて、見通しと次の一手まで書けると、相手は安心しやすくなります。
今日の連絡で信頼をつなぐために、まずは「次回連絡の日時」を一つ決めて書いてみてください。


