上司に意見を伝えるときの言い方・敬語|失礼にならない伝え方と例文集
上司に意見を伝えたいのに、言い方が分からない。
失礼になったらどうしようと不安になる。
そう感じて、言いたいことを飲み込んでしまう人は少なくありません。
しかし、「何も言わない」ことにもリスクがあります。
仕事の改善の機会を逃すことがあります。
自分だけが負担を抱え込むこともあります。
大切なのは、角が立たない形で意見を伝えるための言葉と順番を知っておくことです。
この記事では、上司に対しても失礼になりにくい敬語表現と、具体的なフレーズを整理します。
会議中、1on1、メールやチャットなどのシーン別に、そのまま使える例文も紹介します。
まずは、「反対」や「気になる点」を伝えるときの基本の考え方から押さえていきましょう。
この記事で分かること
- 上司に意見を伝えるのが怖く感じる理由と、不安を和らげる考え方
- 失礼になりにくい敬語とクッション言葉の基本ルール
- 会議中・1on1・メールやチャットで使える具体的な言い方と例文
- 反対意見や気になる点を、否定ではなく「別案」として伝えるフレーズ
- 関係を悪くしないために避けたいNGパターンと言い方の注意点
上司に意見を伝えるのが怖いと感じるのはなぜか
上司に意見を伝えるとき、多くの人がまず感じるのは「怖さ」です。
内容そのものよりも、「どう思われるか」が気になってしまいます。
ここでは、その不安の正体を整理します。
自分がどんな理由で言いづらくなっているのかを知ることで、次のステップが取りやすくなります。

「評価が下がりそう」という不安が生まれる背景
上司に意見を伝える場面では、多くの人が「評価」を意識します。
人事評価や昇進だけでなく、「扱いにくい部下だと思われないか」という不安もあります。
「反対意見を言う=否定している」と受け取られるのではないかという心配もあります。
結果として、「生意気だと思われたらどうしよう」という感情が強くなります。
過去の経験が影響していることもあります。
学生時代や新人の頃に、意見を言って否定された経験があると、「また同じことが起こるかもしれない」と感じます。
この記憶が、「意見を言うと嫌われるかもしれない」という思い込みにつながります。
さらに、「上司は忙しいから、余計なことは言わない方がいい」という考えも不安を強めます。
自分の意見が「邪魔」や「手間」になるのではないかと感じてしまうからです。
こうした要素が重なると、「意見の内容が正しいかどうか」より前に、「そもそも口を開いてよいのか」が怖くなります。
まずは、このような心理的ハードルがあることを自覚しておくことが出発点になります。
日本の職場にある上下関係・空気の読み合い
日本の職場では、上下関係を重んじる文化があります。
年齢や役職によって、発言のしやすさが大きく変わります。
「目上を立てる」「和を乱さない」といった価値観も根強くあります。
そのため、「上司の方針に異を唱えること=空気を読まないこと」と感じてしまいやすくなります。
また、「みんなが賛成しているなら、自分だけ違う意見は言わない方がいい」という同調圧力も働きます。
会議で上司が結論を言ったあとに、反対意見を出しづらくなるのはこのためです。
周囲の目も気になります。
同僚から「逆らっているように見えないか」「めんどくさい人だと思われないか」と感じることもあります。
こうした複数のプレッシャーが、意見を飲み込ませる方向に働きます。
このように、「言いづらさ」は個人の性格だけではなく、職場の文化や空気の影響も大きいです。
自分だけが特別に弱いわけではなく、多くの人が同じ壁にぶつかっていると理解することも大切です。
それでも「意見を伝えた方がいい」場面とは
言いづらさがある一方で、「それでも意見を伝えた方がいい」場面も確かに存在します。
ここでは、その代表的なケースを整理します。
一つは、「仕事の品質に関わる場合」です。
明らかなミスやリスクに気づいているのに、何も言わなければ、後から大きなトラブルになる可能性があります。
このとき、「言わなかったこと」が自分の後悔につながります。
もう一つは、「自分やチームの負担が過度に大きくなっている場合」です。
無理なスケジュールや、特定の人にだけ業務が偏っている状態が続くと、体力的にも精神的にも限界が来ます。
この状況を放置すると、結局は仕事が回らなくなります。
さらに、「上司が知らない現場の情報を持っている場合」も重要です。
現場に近い立場だからこそ見えている問題や改善点があります。
それを共有することは、組織にとってプラスになります。
ここで意識したいのが、「言わないリスク」という視点です。
意見を伝えないことで、
- トラブルが大きくなる
- 自分や同僚が疲弊する
- チャンスが失われる
といった結果が起こる可能性があります。
「怖いから言わない」が続くと、自分の中にモヤモヤがたまり続けます。
そのモヤモヤは、やがて仕事への意欲や上司への信頼にも影響します。
もちろん、何でもかんでも言えばいいわけではありません。
しかし、「仕事のために必要な情報」や「現場の実情」は、上司にとっても本来は知りたいことです。
だからこそ、次の章では「どう言えば角が立ちにくいか」という視点で、具体的な敬語やクッション言葉を整理していきます。
上司に意見を伝える前に整理しておきたい3つのポイント
上司に意見を伝える前に、少しだけ準備をしておくと、不安はかなり減ります。
ここで整理するのは次の3つです。
1つ目は、自分の目的をはっきりさせることです。
2つ目は、どこまでが譲れるラインかを決めておくことです。
3つ目は、上司の立場と状況を想像しておくことです。
この3つを押さえておくと、感情的な「不満」ではなく、筋の通った「相談」や「提案」として伝えやすくなります。
順番に見ていきます。
目的をはっきりさせる(批判ではなく改善提案にする)
まずは、「何のために話すのか」を自分の中で言語化します。
ここがあいまいなままだと、上司には「ただの不満」や「文句」に見えやすくなります。
目的は、大きく分けると次のような種類があります。
- 相談したい
- 確認したい
- 提案したい
- 情報を共有したい
たとえば、残業が増えているケースを考えます。
「残業が多くてつらいです」とだけ伝えると、上司は「大変なのは分かるが、どうしてほしいのか」が分かりません。
一方で、目的を整理しておくと、言い方が次のように変わります。
- 相談したい場合
「今の業務量について相談させてください」 - 確認したい場合
「このタスクの優先順位について確認させてください」 - 提案したい場合
「作業を見直す提案が一つあります」
このように、話し始めの一言で「これは批判ではなく、仕事を良くする話です」と示すことができます。
実際に話す前に、紙やメモアプリに1行だけ書き出しておくのも有効です。
- 今日伝えたいことの目的:相談/確認/提案/共有 のどれか
- ゴール:話し合いの結果どうなっていれば良いか
「何を言うか」だけでなく、「何のために話すか」を整理しておく。
これが、上司にとっても受け止めやすい意見につながります。
どこまでが譲れるラインかを決めておく
次に、「自分の中のライン」を決めておきます。
ここが曖昧なままだと、話しているうちに本題がぶれてしまいます。
また、上司から少しでも反論があると、すべて引っ込めてしまうことにもつながります。
まずは、次の3つに分けて考えます。
- 絶対に伝えたいこと
- できれば伝えたいこと
- 今回は伝えなくてもよいこと
たとえば、「納期が厳しすぎる」と感じている場合を考えます。
- 絶対に伝えたいこと
「このままでは品質が落ちる可能性が高いこと」 - できれば伝えたいこと
「他の案件との兼ね合いで、調整が必要なこと」 - 今回は伝えなくてもよいこと
「本当はチーム体制そのものを見直してほしいこと」
このように分けておくと、話すべきことの優先順位がはっきりします。
時間が限られていても、「絶対に伝えたいこと」から順に話すことができます。
譲れるラインを決めておくことには、もう1つ利点があります。
上司から代替案が出たときに、どこまでなら受け入れられるかを判断しやすくなることです。
たとえば、
「納期の延長は難しいが、作業ボリュームは減らせる」
という回答があったとします。
そのときに、
「納期延長は本音では望んでいたが、ボリューム削減でも目的はある程度達成できそうか」
という視点で考えられるようになります。
事前に整理しておけば、話し合いの中で感情に流されにくくなります。
結果として、冷静で建設的なやり取りにつながります。
相手の立場と状況を想像しておく
最後に、上司の立場と状況を一度イメージしてみます。
これは、言い方を柔らかくするうえで大きな助けになります。
上司は、次のような立場や事情を抱えていることが多いです。
- 部署全体の成果に責任を持っている
- 上層部や他部署との調整役になっている
- 日々の会議や報告で時間に追われている
こうした状況を踏まえると、次のような一言が自然と出てきます。
- 「お忙しいところ恐れ入りますが」
- 「部署全体の状況も踏まえたうえで、お伺いしたいことがあります」
- 「上の方針がある中で難しいかもしれませんが、一つ提案させてください」
相手の負担や責任を理解したうえで話している、というメッセージになります。
同じ内容でも、印象は大きく変わります。
また、上司にも「知らないこと」があります。
現場の細かい状況や、実際の作業時間などは、部下から聞かなければ分からないことも多いです。
そのため、
「責めるためではなく、状況を知ってもらうために話す」
という意識を持つと、表現が穏やかになりやすくなります。
たとえば、次のような言い方です。
- 「現場の状況を共有させていただきたく、少しお時間よろしいでしょうか」
- 「実際の作業時間について、認識を合わせておきたい点がございます」
こうした一言があるだけで、
「攻撃」ではなく「情報共有」として受け取られやすくなります。
上司の立場と状況を一度想像してから、言い方を組み立てる。
このひと手間が、意見を伝えるハードルを下げる鍵になります。
敬語の基本整理|上司に意見を伝えるときに押さえたい言葉づかい
上司に意見を伝えるときは、「何を言うか」と同じくらい「どう言うか」が大切です。
ここでは、最低限押さえておきたい敬語のレベルと、よく使えるクッション言葉を整理します。
「敬語が完璧でないと話してはいけない」と考える必要はありません。
まずは、です・ます調と、いくつかのクッションフレーズだけでも十分です。
敬語レベルの目安|です・ます+クッション言葉が基本
上司に意見を伝えるときの基本は、「です・ます調」で話すことです。
そこに、クッション言葉や柔らかい言い回しを足していきます。
ポイントは、断定を避けることです。
言い切りの表現は、強く聞こえやすくなります。
たとえば、次のような言い方です。
- 「〜だと思います」
- 「〜かもしれません」
- 「〜の可能性があると感じています」
- 「〜のではないかと考えております」
同じ内容でも、
- 「この進め方はミスが出ます」
よりも、 - 「この進め方ですと、ミスが出る可能性があると思います」
の方が、受け取る側の印象は柔らかくなります。
また、「私はこう見ています」という形にするのも有効です。
- 「私の認識では〜です」
- 「現場で見ている限りでは〜のように感じています」
といった表現にすると、「決めつけ」ではなく「状況の共有」に近づきます。
完璧な敬語よりも、です・ます調と、断定を和らげるフレーズを組み合わせること。
これが、上司に意見を伝えるときの基本ラインになります。
意見を伝えるときによく使うクッションフレーズ
意見をそのまま口に出す前に、「前置き」として一言添えると、印象は大きく変わります。
これがクッションフレーズです。
代表的なものを、用途別に整理します。
【話を切り出すとき】
- 「お伺いしたいことがございます」
- 「一つご相談させていただきたいことがあります」
- 「確認させていただきたい点がございます」
いきなり本題に入るよりも、
「今から何のために話すのか」を短く伝えるイメージです。
【提案をするとき】
- 「一つご提案があるのですが」
- 「もし可能であれば、別の案も検討できればと思っております」
- 「もう一つの選択肢として、〜という方法も考えられます」
「反対」ではなく、「提案」や「選択肢」という形にすると、話が通りやすくなります。
【遠慮しつつお願いするとき】
- 「もし差し支えなければ」
- 「お手すきの際で構いませんので」
- 「ご多忙のところ恐縮ですが」
たとえば、
「この資料を見てください」
の代わりに、
「お手すきの際で構いませんので、この資料をご確認いただけますでしょうか」
とすると、受け取る印象はかなり変わります。
【注意点や懸念を伝えるとき】
- 「一点だけ気になっていることがございます」
- 「念のため共有させていただきたい点があります」
- 「リスクの可能性について、補足させてください」
「問題です」「おかしいです」といきなり言うよりも、やわらかく入口を作ることができます。
このようなクッションフレーズを、いくつか自分の定番として持っておくと安心です。
最初の一言さえ決まっていれば、その後の内容も話しやすくなります。
“きつく聞こえやすい言い回し”を避けるポイント
内容は正しくても、言い方によってはきつく聞こえてしまうことがあります。
ここでは、避けたい言い回しと、言い換えの考え方を整理します。
まず、次のような表現はストレートに響きやすいです。
- 「それは違います」
- 「このやり方は無理です」
- 「このスケジュールではできません」
- 「それはおかしいと思います」
これらを、次のように言い換えることができます。
- 「それは違います」
→「少し気になった点がありまして」
→「一部、認識が異なっているかもしれません」 - 「このやり方は無理です」
→「このやり方ですと、対応が難しい部分がございます」
→「このままの進め方ですと、実行が難しい可能性があります」 - 「このスケジュールではできません」
→「このスケジュールですと、完了が難しい見込みです」
→「現状の工数ですと、期日までの対応は厳しい状況です」 - 「それはおかしいと思います」
→「少し違和感を感じている点があります」
→「別の見方もあるかもしれません」
ポイントは、次の3つです。
1つ目は、「否定」から入らないことです。
まずは、「少し」「一部」「〜のままですと」などの言葉を添えて、表現を和らげます。
2つ目は、「主語を自分側に寄せること」です。
- 「おかしいです」
ではなく、 - 「違和感を感じています」
とすることで、「自分の感じ方」として伝えられます。
3つ目は、「問題」だけで終わらせないことです。
可能であれば、
- 「その場合、〜という対応が必要になりそうです」
- 「代わりに、〜という方法も考えられます」
と、次の一手につながる一言を添えます。
きつく聞こえる言い回しをゼロにする必要はありません。
ただ、「そのまま言うと強い印象になる言葉」を把握しておき、柔らかく言い換えるクセをつけること。
これだけでも、上司に意見を伝えるときのハードルは大きく下がります。
シーン別:上司に意見を伝えるときの言い方・敬語フレーズ集
ここでは、具体的なシーンごとに「NGな言い方」と「丁寧な言い換え例」をまとめます。
まずは全体像を表で整理し、そのあとにシーン別の詳しいフレーズと使い方を解説します。

シーン別 NG/OKフレーズ比較表
| シーン | NGな言い方 | 丁寧な言い換え例 | 一言ポイント |
|---|---|---|---|
| 会議中 | 「それは違います」 | 「一点だけ、別の見方がございます」 | 否定から入らず「別の見方」として出す |
| 1on1・個別面談 | 「このやり方は無理です」 | 「このやり方ですと、対応が難しい部分がございます」 | 「無理」ではなく「難しい」「懸念がある」にする |
| メール・チャット | 「この案を変えてください」 | 「お手数ですが、◯◯の観点からご変更をご検討いただけますでしょうか」 | 命令形ではなく「ご検討」を使う |
この表を頭に入れながら、以下でそれぞれの場面を具体的に見ていきます。
会議中にその場で意見を伝えるときの言い方
会議中は、発言の順番や空気もあり、意見を言いづらい場面です。
ここでは、「発言の切り出し」と「意見の中身」の順に考えます。
まずは、発言のきっかけとなる一言です。
- 「一点だけ発言よろしいでしょうか」
- 「補足として、確認させていただきたい点がございます」
- 「別の観点から一つだけ意見を申し上げてもよろしいでしょうか」
このように、「今から短く意見を言います」という予告を入れます。
そうすることで、いきなり本題を話すよりも受け入れてもらいやすくなります。
次に、意見の中身の伝え方です。
会議中は、結論から簡潔に伝えることが大切です。
たとえば、上司の案に対して懸念がある場合です。
- 「先ほどのスケジュール案についてですが、このままですと現場の対応が難しい可能性があると感じております」
- 「この進め方ですと、品質面でリスクが高くなる懸念がございます」
そのうえで、「代案」や「提案」を添えます。
- 「代わりに、◯◯の工程を先に進める案も考えられます」
- 「もし可能であれば、◯◯のタスクを来月以降にずらすことも検討できるかと思います」
流れとしては、次のイメージです。
- 発言の許可を取る
- 懸念や意見を簡潔に伝える
- 代案や提案を一つ示す
「それは違います」ではなく、
「別の見方がある」「懸念がある」という出し方を意識すると、会議中でも角が立ちにくくなります。
1on1や個別面談で意見を伝えるときの言い方
1on1や個別面談は、落ち着いて話せる場面です。
そのぶん、少し踏み込んだ内容や本音も伝えやすくなります。
まず、話を切り出す一言です。
- 「本日の議題とは別に、一点ご相談させていただきたいことがあります」
- 「普段の業務の進め方について、意見をお伝えしたく、お時間をいただいてもよろしいでしょうか」
いきなり不満から入るのではなく、「相談」「意見を共有したい」という形にします。
次に、意見の伝え方です。
- 「現状の進め方ですと、残業が続きやすい状況になっております」
- 「◯◯の工程が増えたことで、他の案件への影響が出始めています」
事実や状況を、落ち着いたトーンで共有します。
そのあとに、自分の考えや提案を添えます。
- 「そこで、一つご相談なのですが、◯◯のタスクをチーム内で分担することは可能でしょうか」
- 「もし可能であれば、◯◯の承認フローを簡略化することも検討できればと思っております」
また、上司の立場に配慮する一言を入れると、より受け入れてもらいやすくなります。
- 「部署全体のバランスもある中で難しいかもしれませんが」
- 「上のご意向もある前提での提案にはなりますが」
流れとしては、
- 話題の切り出し
- 現状の事実と影響の共有
- 自分の考えと提案
- 上司の意見を聞く
という順番を意識すると、対話として進めやすくなります。
メール・チャットで意見や提案を送るときの文例
メールやチャットでは、文章として残る分、言葉選びがより重要になります。
ここでは、「前置き」「本文」「結び」の3つに分けて考えます。
【前置きの一文】
- 「いつもご指導いただきありがとうございます」
- 「日頃より◯◯案件のご対応をいただき、ありがとうございます」
- 「◯◯プロジェクトの進め方につきまして、一点ご相談がありご連絡いたしました」
感謝や目的を先に伝えることで、本文を読みやすくします。
【本文での意見・提案の伝え方】
- 「現状の進行スケジュールですと、◯月中の完了が難しい見込みです」
- 「◯◯の作業工数が想定より多く、他案件への影響が出始めております」
状況を簡潔に説明したうえで、提案につなげます。
- 「つきましては、◯◯のタスクを一部来月以降に調整させていただくことは可能でしょうか」
- 「もし差し支えなければ、◯◯のレビュー頻度を隔週に変更する案もご検討いただけますと幸いです」
【結びの一文】
- 「お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします」
- 「ご多忙の中恐縮ですが、ご検討のほどお願い申し上げます」
- 「以上につきまして、ご意見を頂戴できますと幸いです」
また、命令形は避け、「ご確認ください」よりも「ご確認いただけますでしょうか」「ご検討いただけますと幸いです」といった形が無難です。
表の「メール・チャット」の行にもあるように、
というイメージで、
「命令」ではなく「依頼」「検討のお願い」として表現することがポイントです。
文章は読み返しができます。
送信前に一度読み直し、
「きつく聞こえるところがないか」
「目的とお願いがはっきりしているか」
を確認する習慣をつけると安心です。
反対意見や気になる点を伝えるときの敬語・クッション言葉
上司の意見や方針に、完全には賛成できないことがあります。
気になる点や、懸念している点があるときこそ、言い方に注意が必要です。
ここでは、
- まず相手の意見を受け止める言い方
- 否定ではなく「別案」として出す言い方
- 言いにくい指摘を柔らかく伝える言い方
の順に整理します。
まず相手の意見を受け止めてから自分の考えを添える
反対意見を伝えるときは、「いきなり反対から入らないこと」がポイントです。
最初に、上司の意見を受け止める一言を入れます。
よく使える型は次のようなものです。
- 「おっしゃることは理解できます。その上で、◯◯の点について確認させていただきたいです。」
- 「全体の方針については、私も賛成です。そのうえで、進め方について一点だけ懸念があります。」
- 「お考えの方向性はよく分かりました。そのうえで、現場の状況を共有させていただいてもよろしいでしょうか。」
まず「理解している」「賛成している部分がある」と示すことで、受け手の構えが和らぎます。
そのあとに、自分の考えや不安を添えるイメージです。
実際の会話の流れは次のようになります。
「今回の進め方の方向性については、私もよいと思っております。
その上で、現場のリソース面で一点だけ懸念がございます。」
「新しい方針の意図はよく理解できました。
ただ、スケジュール面で一部調整が必要かもしれません。」
「でも」「しかし」だけでつなぐと、どうしても否定の印象が強くなります。
「その上で」「ただ」の前に、「理解」「賛成」「共感」の一言を置くこと。
それだけで、同じ内容でもかなり受け取りやすくなります。
否定ではなく「別案」として出す言い方
上司の案に対して、「そのやり方ではうまくいかないかもしれない」と考えることがあります。
このとき、「そのやり方は良くないです」と否定から入ると、感情的なぶつかりが起きやすくなります。
そこで意識したいのが、「別案として出す」という考え方です。
使いやすいフレーズは次の通りです。
- 「別の観点として、◯◯という進め方も考えられます。」
- 「もう一つの案として、◯◯という方法も検討できるかと思います。」
- 「補足として、◯◯のやり方も選択肢になり得るかと感じています。」
- 「もし可能であれば、◯◯の順番を入れ替える案もございます。」
これらのフレーズは、
「上司の案を否定する」のではなく、
「選択肢を一つ増やす」という形で伝えられます。
たとえば、
NG
言い換え例
NG
言い換え例
ポイントは、次の二つです。
- 「別の観点」「もう一つの案」といった言葉で、対立ではなく「並列」にすること。
- 問題点だけで終わらせず、「代わりの方法」をセットで出すこと。
このスタンスを続けると、「否定してくる部下」ではなく、「代案を出してくれる部下」という評価につながりやすくなります。
言いにくい指摘をするときの柔らかい言い方例
ミスやリスクに気づいたときは、たとえ言いにくくても伝える必要があります。
その際に役立つのが、「柔らかく切り出す一言」です。
よく使えるフレーズをいくつか挙げます。
- 「少し気になった点がございます。」
- 「一点だけ、気掛かりな点がございます。」
- 「確認させていただきたい点が二つございます。」
- 「念のためお伝えしておきたいことがございます。」
- 「細かい点で恐縮ですが、◯◯について一つご相談です。」
これらを使うことで、
「問題があります」「おかしいです」とストレートに言わなくても、
「注意してほしいところがある」と伝えることができます。
具体的な伝え方の例です。
「少し気になった点がございます。
先ほどの資料の数値ですが、◯ページと◯ページで数が異なっているように見受けられます。」
「念のためお伝えしておきたいことがございます。
このままの手順ですと、お客様への案内が一部不足する可能性がございます。」
「確認させていただきたい点が二つございます。
一点目は、◯◯の納期についてです。
二点目は、◯◯の担当者の割り振りについてです。」
あらかじめ「一点だけ」「二つございます」と宣言してから話すことで、
話の構造が分かりやすくなります。
また、「こちらの認識違いかもしれませんが」という一言を添えるのも有効です。
- 「こちらの認識違いでしたら大変恐縮ですが、◯◯の件について確認させてください。」
こうすることで、「あなたが間違っています」とは言わずに、
「一緒に確認したい」という姿勢を示すことができます。
言いにくい指摘ほど、
- 切り出しの一言で柔らかくすること。
- 自分の側にも間違いがあるかもしれない、という姿勢を見せること。
この二つを意識することで、上司に対しても伝えやすくなります。
忙しそうな上司への声のかけ方・タイミングの選び方
どんなに言い方を工夫しても、タイミングが悪いと話がスムーズに進みません。
上司が明らかに慌ただしいときに話しかけてしまうと、内容以前に「今じゃない」と感じさせてしまいます。
ここでは、声をかける前に確認したいポイントと、実際のフレーズ例を整理します。
「いつ」「どう切り出すか」を整えておくことで、意見も相談もしやすくなります。
声をかける前に確認したい3つのチェックポイント
上司に声をかける前に、次の3つだけを簡単に確認します。
- 緊急度
- 期限
- 相手の状況
まずは緊急度です。
「今すぐ対応しないと大きな問題になるのか」「今日中でよいのか」を自分の中で判断します。
たとえば、システム障害や重大なクレームなどは、迷わずすぐに声をかけるレベルです。
一方で、「来週の会議の資料の方向性を相談したい」程度であれば、時間を選ぶ余地があります。
次に期限です。
「いつまでに決まっていればよいのか」「上司の承認が必要になるのはいつか」を整理します。
- 今日中に判断が必要
- 今週中なら大丈夫
- 来週の打ち合わせまでに決まっていればよい
このように、ざっくりとでも分けておきます。
期限がはっきりしているほど、「いつまでにお時間をいただきたいか」を伝えやすくなります。
最後に相手の状況です。
スケジュール表や共有カレンダーを見て、会議の予定や外出の有無を確認します。
席を外していることが多い上司であれば、「戻り時間」も意識します。
- 今まさに会議に向かおうとしている
- 画面に向かって集中して作業している
- 席に戻って一息ついている
こうした様子からも、話しかけやすさが分かります。
「緊急度」「期限」「相手の状況」。
この3つを短時間で確認してから声をかけるだけで、「今いい?」と聞くときの安心感が変わります。

今話してよいかを確認する一言フレーズ
忙しそうな上司には、いきなり本題に入らず、「今よいか」を必ず一言確認します。
定番のフレーズはいくつかパターンで持っておくと便利です。
短く状況だけ確認したいときの一言です。
- 「今、お時間よろしいでしょうか。」
- 「少しだけお時間いただいてもよろしいでしょうか。」
相談内容の「重さ」や「所要時間」を伝えたいときは、時間の目安を添えます。
- 「1〜2分だけご相談してもよろしいでしょうか。」
- 「5分ほど、お話ししたいことがございます。」
「相談」「確認」「提案」など、目的も一緒に伝えると言いやすくなります。
- 「◯◯案件について、ご相談させていただきたいことがあります。」
- 「先ほどの会議の内容について、確認したい点が一つございます。」
- 「進め方について、一つご提案があるのですが、今お時間よろしいでしょうか。」
上司が本当に忙しい場合は、次のような返答があるかもしれません。
- 「今は立て込んでいるから、後にしてもらえる?」
- 「あとでこっちから声をかけるよ。」
その場合は、食い下がらずにいったん引きます。
そのうえで、「いつ頃ならよいか」を軽く確認できるとベターです。
「かしこまりました。◯時以降で、改めてお時間をいただいてもよろしいでしょうか。」
「今、話しかけてもよいか」を一言で確認する。
そして、「何分くらい」「どの件についてか」を簡単に添える。
この二つをセットにしておくと、忙しい上司にも話しかけやすくなります。
時間がなさそうなときの“後で相談させてください”の伝え方
明らかに時間がなさそうなときは、無理に引き止めず、「後で相談させてください」と伝えます。
口頭・メール・チャットでの言い方を分けて考えます。
【口頭での伝え方】
- 「お忙しいところ失礼いたします。◯◯の件でご相談したいことがございます。お時間のあるときに、5分ほどいただけますでしょうか。」
- 「今はお急ぎのご様子ですので、改めてお時間を頂戴したく存じます。ご都合のよいタイミングで声をかけていただいてもよろしいでしょうか。」
上司が「今は無理」と言った場合の返し方です。
- 「承知しました。◯時以降で、再度お時間を頂戴してもよろしいでしょうか。」
- 「かしこまりました。本日中でお時間をいただけそうなタイミングはございますでしょうか。」
【メール・チャットでのお願いフレーズ】
- 「◯◯の件につきまして、ご相談したい点がございます。お手すきの際に、5分ほどお時間を頂戴できますと幸いです。」
- 「お忙しいところ恐縮ですが、本日もしくは明日中で、1on1のお時間を少し頂戴することは可能でしょうか。」
- 「ご多忙のところ申し訳ございませんが、◯◯の進め方について一度ご意見を伺いたく存じます。ご都合のよい時間帯をお知らせいただけますと幸いです。」
チャットの場合は、少しだけ崩しても構いません。
ただし、敬語の基本は保ちます。
「◯◯の件でご相談したいことがあります。お手すきのタイミングで、5分ほどお時間いただけますか。」
口頭でもメールでも、共通するポイントは次の通りです。
- 上司が忙しいことを前提にした言い方にすること。
- 「いつまでに」「どれくらいの時間がほしいか」を簡単に伝えること。
- 無理にその場で話そうとせず、「後で」の場をお願いすること。
こうした一言を準備しておくことで、
「忙しそうだから、もういいや」とあきらめずに、
適切なタイミングで相談につなげることができます。
トラブルを防ぐためのNGパターンと注意したいマナー
上司に意見を伝えるときは、内容そのものより「伝え方」でトラブルになることが多いです。
ここでは、できれば避けたいNGパターンと、その理由を整理します。
次の3つのポイントを押さえておくと、無用な衝突を防ぎやすくなります。
- 感情のままにぶつけないこと
- 人前で上司を否定しないこと
- 第三者を巻き込んだ言い方をしないこと
一つずつ整理していきます。
感情のままにぶつけてしまう言い方
忙しさやストレスが重なると、つい感情が言葉に出てしまいます。
しかし、感情をぶつける形になると、話し合いではなく「ケンカ」に近づいてしまいます。
代表的なNGフレーズです。
これらは、事実の確認や相談というより、「責めている」と受け取られやすい言い方です。
修正のポイントは次の二つです。
1つ目は、「質問の形」を少し柔らかくすることです。
- 「現状の経緯について、教えていただいてもよろしいでしょうか。」
- 「このスケジュールになった背景を、確認させていただけますか。」
問い詰めるのではなく、「教えてほしい」という姿勢にします。
2つ目は、「感情」ではなく「影響」を説明することです。
- 「このままのスケジュールですと、品質への影響が出る可能性があります。」
- 「現在のタスク量では、残業が続く見込みです。」
「つらい」「納得できない」といった感情だけを出すのではなく、
業務への影響を具体的に伝えることが大切です。
どうしても感情が高ぶっていると感じたときは、
一度その場で話すのをやめて、時間をおいてから相談する選択もあります。
「今、少し感情的になりそうなので、改めて整理したうえでご相談させてください。」
この一言を言えるだけでも、トラブルの芽を小さくできます。
周囲の前で上司を否定するような言い回し
会議やオープンスペースでの発言は、周囲の人にも聞かれています。
そこで上司をきつく否定するような言い方をしてしまうと、関係が一気に悪化することがあります。
代表的なNGパターンです。
本人の前であっても、周囲が見ている場で否定されると、上司の立場やメンツに関わります。
その結果、「内容」ではなく「態度」の方に意識が向いてしまいます。
会議の場などでどうしても懸念を伝えたい場合は、言い方を工夫します。
- 「現場の状況を共有させていただいてもよろしいでしょうか。」
- 「実務の観点から、一点だけ補足させてください。」
- 「進め方について、別の観点もお伝えできればと思います。」
このように、「否定」ではなく「補足」「共有」として話します。
それでも踏み込んだ話が必要な場合は、個別に話す方が安全です。
- 「先ほどの方針について、個別にご相談させていただいてもよろしいでしょうか。」
- 「会議の内容で、一点だけ気になっていることがあります。後ほど少しお時間いただけますでしょうか。」
人前では、あくまで事実や状況の共有にとどめる。
具体的な問題点や感情が絡む話は、1on1や個別面談に持ち込む。
この切り分けを意識すると、余計な摩擦を避けやすくなります。
第三者の悪口や噂話を交えてしまう言い方
意見を伝えるときに、つい第三者の名前や「みんな」の存在を持ち出してしまうことがあります。
これは、短期的には自分を守る感覚がありますが、長期的には信頼を下げやすい言い方です。
NGになりやすい例です。
一見、「自分だけではない」と伝えたくなる場面です。
しかし、上司から見ると、次のような不安につながります。
- 誰が何を言っているのか分からない
- チームのどこまで不満が広がっているのか見えない
- 部下が陰口や噂話を広げているのではないか
結果として、「本人の目の前では言わないが、裏では不満を共有している集団」という印象になります。
また、「みんな」と言いつつ、実際には数人だけの意見であるケースもあります。
これが判明したとき、上司との信頼関係に大きな傷がつきます。
第三者を持ち出したくなるときほど、主語を「自分」に戻します。
- 「私自身は、◯◯の点に違和感を感じています。」
- 「現場で対応している立場としては、◯◯の進め方に課題を感じています。」
どうしても「チームとしての状況」を伝えたい場合は、範囲を明確にします。
- 「◯◯案件の担当メンバーの中から、同じような声が上がっています。」
- 「◯◯業務の担当者数名から、作業量に関して相談を受けています。」
それでも、名前や発言内容を細かく伝える必要はありません。
「誰が何を言っていたか」ではなく、「どんな状況が起きているか」に焦点を当てます。
- 「その結果として、残業時間が増えている状況です。」
- 「対応ミスや納期ギリギリの案件が増えています。」
第三者を盾にするのではなく、
「自分の目で見たこと」「自分の考え」として話す。
この姿勢が、上司との信頼関係を守るうえでとても重要です。
上司に意見を伝えるときのよくある質問(FAQ)
Q. 反対意見を言っても、上司との関係は悪くなりませんか?
反対意見を伝えたからといって、必ず関係が悪くなるわけではありません。
伝え方とタイミングを工夫すれば、むしろ信頼が高まるケースもあります。
まず、「否定」ではなく「別の案」「別の観点」として出すことが大切です。
上司の意見を一度受け止めてから、自分の考えを添える形にします。
- 「おっしゃることは理解できます。そのうえで、別の案も一つ考えてみました。」
- 「方針には賛成です。そのうえで、進め方について一点だけ懸念があります。」
このような言い方であれば、「対立」ではなく「協力」として受け取られやすくなります。
また、「仕事を良くしたい」という目的が伝わるようにすることも重要です。
不満や感情だけでなく、「品質」「効率」「お客様への影響」といった観点も一緒に示します。
「お客様への影響を考えると、◯◯の点だけ調整できないかと考えております。」
このように、冷静な言葉と敬語を使って反対意見を出せば、関係が悪化するリスクは下げられます。
むしろ、「きちんと考えて意見を出してくれる部下」として評価される可能性もあります。
Q. 年上の上司に意見を言うとき、敬語はどこまで丁寧にすべきですか?
年上の上司に対しても、基本は「です・ます」+クッション言葉で十分です。
必要以上に硬すぎる敬語にすると、距離が生まれたり、かえってぎこちなく聞こえることがあります。
丁寧さの目安は次の通りです。
- 語尾は「〜です」「〜ます」「〜しております」などの一般的なビジネス敬語にする。
- 話の入り口に、「恐れ入りますが」「お忙しいところ失礼いたします」などのクッションを添える。
一方で、次のような点には注意します。
- 「〜でございます」を多用しすぎると、不自然に硬くなる。
- 「〜させていただいております」を必要以上に連発すると、くどい印象になる。
たとえば、意見を伝えるときは次のようなイメージです。
「お忙しいところ恐れ入ります。◯◯の進め方について、一点ご相談させていただきたく存じます。」
この程度の丁寧さであれば、年上の上司に対しても失礼になることはほとんどありません。
「基本的な敬語は守る」「過剰にへりくだりすぎない」のバランスを意識するとよいです。
Q. 一度意見を伝えてスルーされた場合、もう一度伝えてもいいですか?
一度伝えた意見が、忙しさなどで流れてしまうことはあります。
その場合でも、内容が重要であれば、もう一度伝えてかまいません。
ただし、「責める言い方」ではなく、「改めて状況共有をしたい」という形にします。
- 「先日ご相談させていただいた◯◯の件ですが、現状を踏まえて改めてご相談させていただきたく存じます。」
- 「以前お伝えした◯◯の件について、状況が少し変わってきましたので、再度ご意見を伺えればと思っております。」
もう一度伝えるタイミングは、次のような目安で考えます。
- 期限が近づいてきたとき。
- 実際に影響やトラブルが出始めたとき。
- 1on1や定例ミーティングなど、落ち着いて話せる場があるとき。
それでも何度もスルーされる場合は、伝え方や内容の整理が必要なこともあります。
事実と影響を簡潔にまとめてから、「このままでは◯◯のリスクがあります」と具体的に伝えます。
感情的に「前にも言いましたけど」と言うのではなく、
「重要なので、改めて共有させてください」というスタンスを保つことが大切です。
Q. 文章と対面、どちらで意見を伝えるのが良いですか?
文章と対面には、それぞれ向いている場面があります。
判断のポイントは、主に次の三つです。
- 内容の重さ
- 緊急度
- 誤解のリスク
内容が重く、誤解されると困る話は、対面の方が安心です。
たとえば、体制変更や負担の偏りなど、感情が絡みやすい相談です。
- 「業務量が多すぎる件」
- 「方針への違和感や懸念」
- 「言い方やコミュニケーションに関する話」
こうした内容は、対面やオンラインミーティングで、表情や声のトーンも含めて伝えた方が安全です。
一方で、事実の共有や細かい条件の確認などは、文章の方が向いています。
- スケジュール案の調整
- 作業手順や工数の確認
- 会議内容の整理と提案の送付
このような内容は、メールやチャットで残しておいた方が、後から振り返りやすくなります。
迷ったときは、次のように組み合わせてもかまいません。
- 先にメールで概要と資料を送り、そのうえで対面で相談する。
- 口頭で話した内容を、あとからメールで簡単にメモとして残す。
「感情やニュアンスが伝わりにくい内容」は対面で。
「事実や数字を整理したい内容」は文章で。
このように分けて考えると、伝え方を選びやすくなります。


