雑談が続く人の話題の広げ方 相手に興味を持たれる会話のコツ
雑談になると、何を話せばいいか分からない。
沈黙が怖くて、自分ばかり一方的に話してしまう。
相手の反応が薄くて「つまらなかったかな」と後から落ち込む。
そんな悩みがあると、雑談そのものが負担に感じてしまいます。
けれど、相手に興味を持ってもらえるかどうかは、生まれつきの話術よりも「話題の広げ方」と「リアクションのパターン」を知っているかどうかで大きく変わります。
この記事では、特別なおもしろネタがなくても、相手の話から自然に話題を広げていくための考え方と具体フレーズを整理します。
職場の雑談や初対面の会話、オンラインでのちょっとしたやり取りなど、さまざまな場面でそのまま使える内容です。
この記事で分かること
- 会話が続く人と続かない人のリアクションと言葉選びの違い
- 初対面・職場・オンラインそれぞれで話題を広げる具体的なコツ
- 話を深掘りしたり横に広げたりする質問パターンとフレーズ例
- 雑談が苦手な人がやりがちなNGパターンと、その言い換え方
- 今日から試せる、自然に会話が続くようになる練習ステップ
雑談で「興味を持たれる人」と「続かない人」の違い

雑談が得意な人と、すぐに会話が終わってしまう人を比べてみると、「話題の多さ」よりも「リアクションの仕方」や「広げ方のパターン」に大きな差があります。
ここではまず、その違いを整理しておきます。
会話が続かない人の特徴
会話が続かない人は、決して性格が悪いわけでも、話題が極端に少ないわけでもありません。
多くの場合、次のような「リアクションのクセ」が重なって、結果として会話が途切れやすくなっています。
「そうなんですね」「へぇ」で終わる一言リアクションが多い
相手が何か話してくれても、「へぇ」「そうなんですね」で会話を区切ってしまうと、相手は「ここで終わりなんだな」と感じてしまいます。
内容としては失礼ではなくても、「そこから先に広がらない」サインになりやすい言葉です。
表情・声のトーンがほとんど変わらない
どんな話を聞いても声の高さやスピード、表情に変化がないと、「興味を持ってくれているのか」が相手に伝わりにくくなります。
言葉だけでなく、うなずきや目線、少し笑顔を見せるといった非言語のリアクションが乏しいと、どうしても会話が平板に感じられます。
自分のことを話すか、相手の話をすぐ終わらせてしまう
相手が話し始めたところで「分かります、私も〜」とすぐ自分の話に切り替えてしまうパターンも、会話が続きにくい典型です。
逆に、「そうなんですね」でそこで区切ってしまうと、相手が広げるきっかけを失ってしまいます。
質問が「はい/いいえ」で終わるものに偏りがち
「それ、好きなんですか?」「行ったことありますか?」のように、答えが一語で終わる質問が続くと、会話はどうしても短くなります。
相手も「これ以上広げにくい」と感じ、雑談がそこで止まりがちです。
こうした特徴が一つひとつは小さく見えても、積み重なることで「話が続かない人」という印象につながっていきます。
会話が続く人のリアクションと話題の扱い方
一方で、会話が続く人は、特別におもしろいネタを持っているわけではなく、「リアクション」と「話題の扱い方」にいくつかの共通点があります。
相手の「気持ち」や「背景」に触れるリアクションをしている
事実そのものではなく、「大変でしたね」「うれしかったでしょうね」のように感情に触れるひと言を挟みます。
これによって、相手は「分かろうとしてくれている」と感じ、自然と続きを話しやすくなります。
一言+αで会話を広げている
例えば
「それは大変でしたね。その後はどうなりましたか?」
「いいですね。特にどのあたりが良かったですか?」
のように、「一言リアクション+一つ質問」や「一言リアクション+感想」をセットで返す癖があります。
これだけで、会話のキャッチボールはぐっと増えていきます。
相手の話から「キーワード」を拾って話題を伸ばす
相手の話の中から、「場所」「時間」「人」「きっかけ」などのキーワードを拾い、そこに質問を重ねていきます。
例
「大阪に出張でした」→「大阪だったんですね。どのあたりに行かれたんですか?」
といった具合に、相手が出した情報を手がかりにして、無理なく会話を広げています。
このように、会話が続く人は「相手の話を材料にして、少しだけ深掘りする」「感情や背景に触れる」ことを意識的・無意識的に行っています。
「話題のセンス」より「パターン」を知ることが大事な理由
雑談が苦手だと、「自分にはおもしろい話題がない」「会話のセンスがない」と感じてしまいがちです。
しかし実際には、求められているのは「芸人のような話術」ではなく、次のような基本パターンを押さえることです。
面白いネタよりも、相手に関心を向ける姿勢が印象を決める
自分の話で場を盛り上げるより、「あなたの話に興味があります」という姿勢の方が、長期的には信頼につながります。
リアクション言葉は、その関心を分かりやすく見せるためのツールです。
話題の広げ方はいくつかの型に分解できる
例えば
- 「感情を言葉にして返す型」
- 「感情+質問で深掘りする型」
- 「キーワードを拾って横に広げる型」
といったように、雑談の広げ方はパターン化できます。
一度覚えてしまえば、緊張している場面でも、その型に沿って言葉を選ぶだけで会話が続きやすくなります。
パターンを覚えれば誰でも再現できる
生まれつきの社交性やおもしろさに頼るのではなく、「この場面ではこの型」と決めておくことで、雑談はぐっと「再現性のあるスキル」になります。
この後のパートでは、「会話の入り口」「話を広げるとき」「ねぎらい・共感」「意見が違うとき」など、場面別に使える具体的なフレーズと広げ方の型を整理していきます。
話題を広げる前に押さえたい 雑談の基本スタンス
雑談を「盛り上げなきゃ」と考えると、自分が一生懸命しゃべろうとして疲れてしまいます。
本当に目指したいのは、「相手が自然と話しやすくなる空気をつくること」です。
ここでは、その土台になる考え方を整理しておきます。
相手軸で考える「広げる」とは何か
雑談の「広げる」を
- 自分が話す量を増やすこと
ではなく、 - 相手の話を「深く」「楽に」続けてもらうこと
と捉え直すのがスタートです。
たとえば、会話の主導権を握ろうとして自分のエピソードを次々話すと、一見会話は途切れませんが、相手は「聞き役」に固定されてしまいます。
一方で、相手の話にうなずきながら、時々質問や感想を添えていくスタンスだと、相手は安心して話を続けやすくなります。
目安としては、
- 自分の話:相手の話 = 3:7 くらい
をイメージしておくと、バランスが取りやすくなります。
自分もまったく話さないのではなく、「相手の話を広げるために、自分の一言を添える」という役割で3割を使うイメージです。
- 相手が話してくれた内容を少し要約して返す
- 「分かります、私も〜でした」と短く自分の経験を一つ重ねる
- 「それはどうしてですか?」と一つだけ質問を挟む
このような一言が、相手の「話しやすさ」を支える土台になります。
深さを調整する三段階(表面/背景/価値観)
話題を広げるときは、いきなり踏み込むのではなく、「どの深さまで入るか」を三段階で考えると安全です。
第一段階:事実レベル(いつ・どこで・何を)
まずは一番表面的な情報です。
- 「いつ」「どこで」「誰と」「何をしたのか」
といった、ニュースの見出しのような部分を軽く広げるイメージです。
例
「最近、ジョギングを始めたんです」
→「最近始められたんですね。どのあたりを走っているんですか?」
ここでは、まだ深い話には踏み込まず、「差し支えない範囲の事実」を確認する程度にとどめます。
第二段階:背景レベル(きっかけ・理由・工夫)
少し会話が温まってきたら、その話題の「背景」に一歩踏み込みます。
- 始めたきっかけ
- 続けている理由
- 自分なりの工夫やコツ
など、「その人らしさ」が少し見えてくる層です。
例
「ジョギングを始めたきっかけって何かあったんですか?」
「続けるために、何か工夫されていることってありますか?」
ここまで来ると、単なる情報交換から、「その人のストーリー」に近づいていきます。
第三段階:価値観レベル(どう感じたか・何が大事か)
さらに踏み込める関係性や場面であれば、その人の価値観に触れる質問もできます。
- やってみてどう感じているか
- その中で何を大事にしているのか
- 今後どうしていきたいか
といった、「その人の内側」に関わる部分です。
例
「続けてみて、一番良かったなと感じるところはどこですか?」
「ジョギング以外にも、大事にしている習慣ってあったりしますか?」
ただし、この第三段階まで入るかどうかは、
- 相手との距離感
- 場面(仕事中か、プライベートか)
- 相手の反応(話したがっているか、控えめか)
を見ながら慎重に決めることが大切です。
無理に深い話を引き出す必要はなく、「今は第一段階までで十分かな」と感じたら、そこで止める判断も大切です。
「安全な話題ゾーン」を意識する
話題を広げるときにもう一つ大事なのが、「安全な話題」と「避けた方がよい話題」を意識しておくことです。特に、初対面や職場の人との雑談では、次のようなテーマは慎重さが必要です。
初対面・職場で避けたい話題の例
- 宗教・政治・思想に関わる話題
- 収入・資産・家族の事情など、プライバシーに踏み込む内容
- 体型・見た目・年齢など、容姿の評価につながる話
- 病気や精神的な悩みなど、相手が話したがっていない可能性が高いこと
これらは、相手との信頼関係が十分にできていない段階では、地雷になりやすい領域です。
相手側から話し始めた場合でも、踏み込み過ぎず、「聞き役」としてそっと受け止めるくらいにとどめた方が安心です。
無難だが広げやすい「安全な話題ゾーン」の例
- 仕事の進め方や、最近取り組んでいる業務の話
- 天気、季節の出来事(桜、紅葉、暑さ・寒さなど)
- 最近の習慣(運動、睡眠、朝のルーティンなど)
- 趣味や好きなこと(音楽、映画、読書、スポーツ、料理など)
- 食べ物やお店の話(ランチ、カフェ、出張先でのご飯など)
こうした話題は、深さを自由に調整しやすいのが利点です。
相手があまり乗ってこない様子なら事実レベルで切り替えればよく、興味を示してくれたら背景や価値観レベルに少し踏み込むこともできます。
重要なのは、「この話題なら安全に広げられそうかな」と頭の片隅で確認しながら、相手の反応を見て深さと方向を変えていくことです。
雑談のうまさは、一度決めた話題を最後まで引っ張ることではなく、「相手が話しやすいゾーンを一緒に探していく柔らかさ」から生まれていきます。
会話のきっかけをつくる話題の見つけ方

「何を話題にすればいいか分からない」と感じるとき、多くの人は自分の中からネタを探そうとして、余計に頭が真っ白になりがちです。
ここでは、視線を「自分」から「環境・共通点・相手が選んだもの」に移して話題を見つけるコツを整理します。
目の前の環境から話題を拾う
一番取り組みやすいのが、「今この瞬間、二人が共有している環境」を言葉にする方法です。
例えば、
- 天気や季節感
- 会場やカフェの雰囲気
- 時間帯や混み具合
といった要素は、相手も同じように感じている可能性が高いので、話題の入口として安全です。
例としては、
- 「会場が思ったより広いですね」
- 「このカフェ、落ち着きますね」
- 「今日は思ったより暖かいですね、通勤は楽でしたか」
のように、「自分の感想+軽い問いかけ」をセットにすると、そのまま次のひと言につなげやすくなります。
大事なのは、たとえ表面的な話題でも「そこで終わらせない」ことです。
- 「このカフェ、落ち着きますね」
→「よく来られるんですか?」
→「他にもお気に入りのカフェってありますか?」
というように、環境の一言コメントから、相手の行動や好みへと広げていくイメージを持っておくと、自然に会話が続きやすくなります。
共通点から安心感をつくる
雑談の始まりで緊張しやすいときほど、「共通点」を見つけてそこから話を広げるのが効果的です。共通点があると、人は本能的に安心しやすくなります。
共通点として探しやすいのは、例えば次のようなものです。
- 所属(会社名、部署、業界、コミュニティなど)
- 役割(職種、立場、関わっているプロジェクト)
- 出身地や現在の居住エリア
- 参加しているイベント・勉強会・セミナーのテーマ
見つけた共通点は、
- 「共通項を確認する一言」
- 「それを踏まえた相手への質問」
という流れで使うとスムーズです。
例
- 「同じマーケティング部なんですね。今はどんな業務を担当されていますか」
- 「今回のセミナー、初参加ですか? 私は二回目なのですが、テーマが気になって来ました」
もし分かりやすい共通点が見つからないときは、次のような「探りの質問」から入るのも一つの方法です。
- 「今日はどんなきっかけで参加されましたか」
- 「最近はどんなお仕事が多いですか」
- 「このテーマ、普段から関わることが多いですか」
こうした問いかけから、相手の興味・役割・背景が少しずつ見えてくるので、その中で共通点を見つけていくイメージです。
共通点が見つかったら、すぐに深掘りしすぎず、軽い感想や共感の一言をはさみながら、相手の話しやすさを優先して広げていきます。
相手の「選んだもの」から興味を広げる
もう一つ使いやすいのが、「相手が選んだもの」に注目する方法です。
人は、自分が選んだものに少なからず好みや価値観が表れます。そこに触れると、自然と話が広がりやすくなります。
意識したいのは、例えば次のようなポイントです。
- 服装や身につけている小物(ネクタイ、バッグ、アクセサリーなど)
- 選んだ飲み物やメニュー
- 持っている資料やノート、使っているツール
- イベントや本、セミナーなど「参加・購買という選択」そのもの
ただし、容姿や体型と結びつきやすい部分は避け、あくまで「センス・機能性・好み」といった観点で触れられるものに限るのが安心です。
声をかけるときは、
- さりげない褒め言葉
- 興味を示す一言
をセットにして切り出すイメージです。
例
- 「そのノート、とても使いやすそうですね。どこで見つけられたんですか」
- 「そのマグカップ、素敵ですね。お気に入りなんですか」
- 「その本、気になっていたんです。実際に読んでみてどうでしたか」
ここでのポイントは、「いきなり理由を詰める」ような聞き方を避けることです。
- 「どうしてそれなんですか」より
- 「いいですね」「素敵ですね」「使いやすそうですね」といった一言を先に置き、その後に「もし差し支えなければ…」とやわらかく質問を添える
と、相手も受け取りやすくなります。
相手の選んだものに目を向ける習慣がついてくると、
「話題が思いつかない」ではなく
「どこからでも話題が拾える」感覚に少しずつ近づいていきます。
話題を深掘り・横展開する質問パターン一覧
「何を話せばいいか」よりも、「どう広げるか」が分かっていると雑談はぐっと楽になります。
ここでは、話題を深く掘るとき・横に広げるときの「質問パターン」を整理しておきます。
あとから見返したり、メモしておけるように表でもまとめます。
深掘りタイプの質問パターン
まずは、相手が出してくれた話題を「縦方向」に深くしていくパターンです。
表面的な情報から一歩踏み込むことで、「相手ならではの話」が出てきやすくなります。
①「きっかけ」を聞く
- 例
- 「そのお仕事を始められたきっかけは何だったんですか?」
- 「その趣味は、いつ頃から始められたんですか?」
何かを始めるときには、必ず「きっかけ」や「背景」があります。
そこを聞くと、自然とストーリーが生まれ、会話が続きやすくなります。
②「工夫」や「こだわり」を聞く
- 例
- 「一番こだわっているところは、どんなところですか?」
- 「続けるうえで意識されている工夫ってありますか?」
相手が大事にしているポイントに光を当てる質問です。
「自分のこだわり」を聞かれると、多くの人は少しうれしくなり、つい話したくなります。
③「一番〇〇だったこと」を聞く
- 例
- 「今までで一番大変だったのはどんなときでしたか?」
- 「一番うれしかった瞬間って、どんな場面でした?」
「一番〇〇」は、その人の印象に残っているシーンを引き出しやすい質問です。
過去のエピソードが出てくるので、会話の厚みが増えます。
横に広げる質問パターン
次に、今の話題から「横方向」に関連テーマを増やしていくパターンです。
話題の軸を少しずらしていくことで、会話が途切れにくくなります。
①「他の場面」に当てはめて聞く(仕事⇔プライベートなど)
- 例
- 「お休みの日も、似たような過ごし方をされることが多いですか?」
- 「お仕事以外でも、そのスキルを使う場面ってありますか?」
仕事の話からプライベートへ、あるいはその逆へと話題を広げることで、相手の全体像が見えやすくなります。
②「周りの人」の話に広げる
- 例
- 「周りの方はどんな反応でしたか?」
- 「同じチームの方も、似たようなことをされているんですか?」
相手本人だけでなく、周囲の人に目を向けることで、新しいエピソードが出てきやすくなります。
③「これから」の予定・展望に広げる
- 例
- 「今後、挑戦してみたいことはありますか?」
- 「この先は、どんな形にしていけたら理想ですか?」
未来の話は前向きな雰囲気になりやすく、会話も明るい方向に進みます。
話題の広げ方パターン表
ここまでのパターンを、「ひと目で分かる」ように表で整理します。
気になるものを2〜3個ピックアップして、自分の定番としてメモしておくと便利です。
| パターン種別 | 質問の型 | 具体例 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 深掘り | きっかけを聞く | その仕事を始められたきっかけは何だったんですか? | 相手のストーリーが聞けて、会話が自然に続く |
| 深掘り | きっかけを聞く(趣味版) | その趣味は、いつ頃から始められたんですか? | 相手の「好き」が生まれた背景が分かり、共感しやすくなる |
| 深掘り | 工夫・こだわりを聞く | 一番こだわっているところはどこですか? | 相手の大事にしているポイントが分かり、敬意を伝えやすい |
| 深掘り | 工夫・こだわりを聞く(実務) | 続けるうえで意識されている工夫ってありますか? | ノウハウや工夫が共有され、ビジネス雑談が「学び」の時間にもなる |
| 深掘り | 一番〇〇だったことを聞く | 今までで一番大変だったのはどんなときでしたか? | 印象的なエピソードが出やすく、会話に深みが出る |
| 横展開 | 他の場面に広げる | 休日も似たような過ごし方をされることが多いですか? | 話題をプライベート側に広げられ、相手の人柄が見えやすくなる |
| 横展開 | 周りの人の話に広げる | 周りの方はどんな反応でしたか? | 相手の周囲の環境や人間関係が分かり、会話のバリエーションが増える |
| 横展開 | これからに広げる | 今後やってみたいことはありますか? | 会話が前向きで明るい方向に進みやすく、相手の価値観も見えてくる |
この表をベースに、「今日は深掘りを一つ」「次は横展開を一つ」といった具合に試していくと、雑談の「広げ方」が体に馴染みやすくなっていきます。
沈黙を怖がらずに話題をつなぐテクニック
雑談が苦手だと感じている人ほど、「沈黙=失敗」と思い込みがちです。
ただ実際には、沈黙そのものが悪いわけではなく、「どんな沈黙か」「その後どう再開するか」で印象は大きく変わります。
このパートでは、沈黙との付き合い方と、その後のつなげ方を整理しておきましょう。
良い沈黙と気まずい沈黙を区別する
まずは「沈黙=全部ダメ」という考え方を手放すことが大切です。沈黙には、大きく分けて二種類あります。
- 相手が考えている沈黙(良い沈黙)
- ただ話題が切れてしまった沈黙(気まずくなりやすい沈黙)
相手が考えている沈黙のときは、
- 目線を少し上に向けて考えている
- 「そうですね」と一言つぶやきつつ、言葉を選んでいる
- メモや画面を見ながら整理している
など、「頭の中で情報を整理しているサイン」が見えます。この場合は、無理に言葉を足さず、相手が話し出すのを待った方が、落ち着いたコミュニケーションになります。
一方で、
- お互いが視線をさまよわせている
- さっきまでの話題が明らかに終わっている
- 相手もこちらも、何かを考えている様子がない
といった沈黙は、「話題が完全に終わった」状態であることが多めです。このときは、短いひと言で空気を切り替えてあげると、気まずさがふくらむ前にリカバリーできます。
ポイントは、「相手が考えている最中なのか」「単に次の話題がないだけか」を、表情や姿勢からざっくり見分けること。
良い沈黙まで慌てて埋めようとしないことが、落ち着いた印象にもつながります。
沈黙から自然に再スタートする一言
「気まずい沈黙かな」と感じたときに役立つのが、会話を再スタートするための前置きフレーズです。いきなり新しい話題を放り込むより、ワンクッション置くことで、相手も受け取りやすくなります。
例えば、次のような一言が使えます。
- さかのぼってつなぐパターン
- 「さっきの〇〇のお話ですが、もう少し聞いてもいいですか」
- 「先ほどおっしゃっていた△△の件、とても興味深かったです」
- 話題を切り替えるパターン
- 「話は少し変わるのですが、〇〇はどうされていますか」
- 「ところで、最近△△は行かれましたか」
こうした前置きがあるだけで、
- 「急に話題を変えられた」という違和感が減る
- 「さっきの話に戻るんだな」と相手も構えやすい
- 自分自身も、何を話すか整理してから口を開ける
というメリットがあります。
沈黙が怖い人ほど、「何か気の利いたことを言わないと」と考えてしまいがちですが、そうではなく、
- 「さっきの話ですが…」
- 「話は変わりますが…」
といった、ごくシンプルな前置きフレーズを2〜3個決めておく方が、実践では役に立ちます。頭の中に「再スタート用のボタン」を用意しておくイメージです。
自分の小さな情報を差し出すバランス
沈黙が続くと、「もっと自分がしゃべらなきゃ」と感じて、一気に自分の話を始めてしまうことがあります。ただ、それでは相手の話を奪ってしまったり、「急に自分語りが始まった」という印象にもなりかねません。
おすすめは、
少しだけ自分の話を足す → すぐに相手へボールを返す
というリズムを意識することです。
例えば、
- 「私も最近、似たように△△にハマっていて…〇〇が楽しいんです。□□さんは、どんなところが一番好きですか」
- 「実は私も前に同じような経験があって、そのときは◇◇でした。△△さんは、そのときどう感じましたか」
のように、
- 自分の情報を短く一文だけ話す
- すぐに「あなたはどうですか?」と質問で返す
という流れにすると、「一方的な自分語り」になりません。
目安としては、
- 自分の話は30秒〜1分以内
- 2〜3文話したら、必ず相手に返す
くらいを意識しておくと、バランスを崩しにくくなります。
また、初対面や職場の関係では、
- 深いプライベート(過去の恋愛、家庭の事情など)
- 重い悩みやネガティブな話題
をいきなり出しすぎないことも大切です。まずは「趣味」「最近の楽しみ」「仕事に関係する範囲」など、浅めの情報から少しだけ差し出し、相手の反応を見ながら段階的に深さを調整していくイメージを持つと安心です。
沈黙を「埋めるべき敵」と見るのではなく、
- 相手が考えるための間
- 話題を切り替える前のワンクッション
- 自分の小さな情報を足して、また相手に返すための間
として扱えるようになると、雑談のプレッシャーはぐっと下がります。
場面別 話題の広げ方実例集(職場・初対面・オンライン)

ここからは、実際のシーンごとに「どんな一言を足すと話題が広がるのか」を、会話例で見ていきます。
同じテーマでも、返し方を少し変えるだけで、会話の続き方は大きく変わります。
職場のちょっとした雑談での広げ方
職場の雑談は、
- 出社したときのひと言
- 休憩中の何気ない話
- 会議前後のすき間時間
など、短い時間で終わるものがほとんどです。
そのため、話題は「仕事に軽く関係すること」から入ると、安全かつ広げやすくなります。
業務に軽く関係する話題でつなぐ
例えば、次のような話題は扱いやすい領域です。
- 今日の業務や会議の準備
- 進行中のプロジェクトの一部
- 最近導入されたツールやルール
- 通勤や在宅環境など、仕事に間接的に関わること
単なる天気の話で終わらせず、「仕事との接点」を一言添えると、その後の展開が作りやすくなります。
会話例 ビフォー(続かない)→アフター(広がる)
出社直後の給湯スペースでの会話を例にしてみます。
【ビフォー】
Aさん:おはようございます。
Bさん:おはようございます。
Aさん:今日は寒いですね。
Bさん:そうですね。
(沈黙)
ありがちなパターンですが、ここで話題が切れてしまいます。
同じ場面でも、ひと言足すだけで流れは変えられます。
【アフター】
Aさん:おはようございます。
Bさん:おはようございます。今日は寒いですね。
Aさん:本当ですね。通勤、いつもより人少なかった気がします。Bさんは大丈夫でしたか。
Bさん:そうなんですよ、電車が少し遅れていて…。
Aさん:それは大変でしたね。きょう午前中、Bさんの資料を一緒に確認する予定でしたよね。お時間、大丈夫そうですか。
ここでは、
- 「寒いですね」に、自分の観察(通勤の様子)を少し足している
- その流れで、自然に「今日の業務の確認」に話題をつなげている
という二つのポイントがあります。
もう一つ、会議前の会話例です。
【ビフォー】
Aさん:この会議、資料多いですね。
Bさん:そうですね。
【アフター】
Aさん:この会議、資料多いですね。
Bさん:そうですね。Aさんのパート、特にデータのところが分かりやすかったです。作成、大変ではなかったですか。
Aさん:ありがとうございます。実は昨日少しバタバタしまして…。Bさんの資料は、どのあたりを一番見てほしいイメージですか。
ここでは、
- 相手の仕事に対する一言ねぎらいを入れる
- その後に「どこを見てほしいか」という質問で、話題を具体化している
という流れになっています。
短い会話でも、
- 相手の業務や状況に一言触れる
- そこから「今日の予定」「準備状況」などへつなげる
と、自然に広がっていきます。
初対面の名刺交換後・交流会での広げ方
初対面の場では、多くの人が「何を話せばいいか分からない」と戸惑います。
しかし、名刺や所属情報、イベントのテーマなど、「話題の種」はすでに手元にあります。
名刺・会社情報・参加目的から広げる
名刺交換をした直後であれば、まずは次の三つから話題を探せます。
- 会社や部署の業務内容
- その人の担当領域や役割
- 今日のイベントへの参加目的
例えば、名刺を見ながら次のように広げられます。
会話例
Aさん:本日はよろしくお願いいたします。
Bさん:よろしくお願いいたします。
Aさん:〇〇株式会社のマーケティング部と書かれているのですが、具体的にはどのような業務をされているのですか。
Bさん:主にウェブ広告の運用を担当していまして…。
Aさん:そうなんですね。今日のセミナー内容とも近いところですね。今回ご参加されたきっかけは何かあったのですか。
ここでは、
- 名刺情報(マーケティング部)から仕事の内容を尋ねる
- そこから、イベント参加の目的へと話題を広げている
というステップを踏んでいます。
仕事から個人の興味へ、段階的に移る
いきなりプライベートな話題に入るのではなく、
- 仕事の話(業務内容・担当領域)
- 仕事に関連する興味関心(どうしてその仕事を選んだか、やりがいなど)
- 個人の興味に近い話題(休日の過ごし方、最近の楽しみなど)
という順番にしておくと、相手も安心して話しやすくなります。
会話例
Aさん:さきほど、出張で地方にも行かれるとお話されていましたよね。
Bさん:はい、月に一度くらいは行きます。
Aさん:出張先で、時間が空いたときは何か楽しみにされていることはありますか。ご当地の食べ物とか。
Bさん:そうですね、地元の定食屋さんに入るのが好きで…。
このように、「仕事の話 → 仕事に付随する楽しみ → 個人の好み」と、少しずつ階段を下りるように深さを調整すると、無理のない雑談になります。
社交的でない人でも使いやすい短いフレーズ
人見知り気味な方や、社交的ではないと感じる方は、次のような「短文セット」を持っておくと安心です。
- 会社・部署に関して
- 「この部署には、どのくらい在籍されているのですか」
- 「最近のご担当業務で、印象に残っていることはありますか」
- イベントに関して
- 「今日のテーマ、どのあたりに興味を持って参加されたのですか」
- 「こういった会には、よく参加されるのですか」
質問は長くしなくて大丈夫です。
相手の答えを聞いたら、
- 「なるほど、そういう背景があったのですね」
- 「それは大変そうですね」
- 「面白いですね」
と一回受け止め、そこからまた一つ質問を足していくイメージです。
オンライン会議・チャットでの雑談の扱い方
オンライン環境では、
- 時間が限られている
- 相手の表情や空気感が読み取りづらい
といった特徴があります。そのため、雑談の扱い方にも少し工夫が必要です。
オンライン会議前後の一言雑談
会議開始前の数分や、終了直後のタイミングは、短い雑談を交わせる貴重な時間です。
会話例(会議前)
Aさん:本日はお時間ありがとうございます。
Bさん:よろしくお願いいたします。
Aさん:背景の本棚、とても素敵ですね。お仕事に関連した本が多いのですか。
Bさん:ありがとうございます。仕事半分、趣味半分といったところです。
Aさん:そうなんですね。今日のテーマにも近そうですね。それでは、そろそろ本題に入ってもよろしいでしょうか。
このように、
- オンラインならではの要素(背景・画面越しの環境)に軽く触れる
- すぐに本題へスムーズにつなげる
という流れを意識すると、ほどよい雑談になります。
会議後は、次のような締めのひと言が有効です。
- 「本日は具体的なお話を伺えて、とても参考になりました」
- 「オンラインではありましたが、直接お話しできて良かったです」
その後、フォローメールやチャットで、
- 「先ほどはありがとうございました。本日伺った〇〇の件、改めて社内で共有いたします」
と一行添えると、「きちんとした印象」も加わります。
チャットで話題を広げるときの注意点
チャットは気軽ですが、その分「通知の多さ」が負担になることもあります。話題を広げる際は、次の点を意識すると安心です。
- 一度に何通も連投しない
→ 文章を一つにまとめてから送る - 仕事時間を意識する
→ 終業間際や深夜の雑談メッセージは控える - 相手の反応が薄いときは深追いしない
→ 返事がスタンプ一つで返ってきたときは、その話題を無理に続けない
例えば、仕事に関係する軽い雑談としては、
- 「先ほどの会議で出ていた〇〇の話、個人的にも興味深かったです」
- 「最近、△△ツールは使われていますか。使い勝手はいかがですか」
のように、「業務の延長線上」にある話題を選ぶと、相手も返しやすくなります。
雑談をオンラインで無理に増やす必要はありませんが、
- 会議前後で一文だけ添える
- チャットのやり取りの最後にひと言足す
といった形で、少しだけ温度を足しておくと、「機械的なやり取り」から一歩抜け出すことができます。
雑談や話題の広げ方に関するよくある質問【FAQ】
FAQ一覧と回答
- Q雑談が本当に苦手で、何を話せばいいか分かりません。どこから始めれば良いですか?
- A
いきなり「面白い話」をしようとせず、次の三つのどれか一つだけを意識してみるところから始めるのがおすすめです。
- 環境から拾う
例:「この会議室、思ったより静かですね」「今日は少し冷えますね」など、目の前の天気・場所・時間帯をそのまま言葉にする。 - 共通点から拾う
例:「同じ部署になってまだ日が浅いので、ぜひいろいろ教えてください」など、所属・役割・イベント参加目的など。 - 相手の“選んだもの”から拾う
例:「そのノート、使いやすそうですね」「いつもそのマグカップをお使いですよね」など、持ち物や選んだ飲み物など。
この三つのうち「今日は環境だけ」「今日は相手の選んだものだけ」と、1テーマに絞るだけでも負担がぐっと軽くなります。
- Q緊張すると質問が出てこなくなります。事前に準備しておける話題はありますか?
- A
「その場で考える」のではなく、あらかじめ自分用の“質問ストック”を作っておくと楽になります。たとえば次のようなカテゴリです。
- 最近の習慣について
- 「最近、続けていることやハマっていることはありますか?」
- 「仕事の前に必ずやっているルーティンってありますか?」
- 仕事での小さな工夫について
- 「今の業務で、最近変えてみて良かったことはありますか?」
- 「△△の作業、何か工夫されていることはありますか?」
- 週末・オフの過ごし方について
- 「お休みの日は、どんなふうに過ごされることが多いですか?」
- 「最近、行って良かった場所はありますか?」
メモアプリや手帳に2〜3個だけ書いておき、「困ったらここから1つ出す」と決めておくと、緊張していても口に出しやすくなります。
- Q相手があまり話してくれないときは、どう話題を広げれば良いですか?
- A
そういうときは、深掘り質問を連発するよりも、「自分の小さな情報+質問」で、相手の負担を減らすのがポイントです。
- いきなり「なぜですか?」「どうしてですか?」と原因を聞かない
- まず自分側の情報を少し出す
例:「私は最近在宅勤務が増えて、運動不足が気になっていて…。〇〇さんは、何か気をつけていることはありますか?」 - 質問は浅く・選びやすいものにする
例:「AかBならどちらが好きですか?」「〇〇と△△なら、どちら派ですか?」
相手の返事が短い場合は、「今日はあまり話したい気分ではないのかもしれない」と受け止めて、長引かせずにいったん話題を締めるのも大切です。
- Qビジネスの場でプライベートな話をするのは失礼になりませんか?
- A
「どこまで踏み込むか」の線引きを意識しておけば、ビジネスの場でも軽いプライベート話題は問題ありません。
目安としては
- 話してもよいゾーン
- 趣味・好きなジャンル(音楽・スポーツ・映画・旅行など)
- 休日のおおまかな過ごし方
- 出身地や、よく行くエリア など
- 避けた方がよいゾーン
- 家族構成の細かい話、結婚や子どもの有無への踏み込み
- お金・健康・政治・宗教などセンシティブな話題
- 見た目・年齢に関する評価
基本的には、
「相手が自分から話し始めたテーマ」→ 少しだけ質問を返す
というスタンスにしておくと、失礼になりにくく、安全な範囲に収まりやすくなります。
まとめ 自然に話題が広がる人になるためのステップ
雑談や話題の広げ方は「向いている人だけができる特別なスキル」ではありません。
この記事で見てきたように、いくつかの考え方とパターンさえ押さえれば、誰でも少しずつ身につけていくことができます。
大切なのは、「初対面でも完璧に話を弾ませること」ではなく、「相手と落ち着いて会話できる場面を少しずつ増やしていく」イメージです。
ここでは最後に、明日から実際の会話で試しやすいステップをまとめておきます。
完璧な話題より「相手への関心」が勝つ
雑談がうまい人を見ると、「面白い話題をたくさん持っているからだ」と思いがちですが、実際にはそれ以上に 相手への関心が伝わっているかどうか が印象を左右します。
たとえば、特別なネタがなくても、
- 相手の話を最後までさえぎらずに聞く
- 「大変でしたね」「それはうれしいですね」のように気持ちに触れる
- 「その後どうなりましたか」「きっかけは何だったんですか」と一歩だけ深掘りする
といった反応があるだけで、「この人は話をちゃんと受け止めてくれる」と感じてもらえます。
逆に、どれだけ面白い話題を用意していても、
- 相手の話をすぐ自分の話にすり替えてしまう
- 否定やジャッジの言葉が多い
- リアクションが薄く、興味があるのか分からない
といった状態だと、「話しやすい相手」とは思われにくくなります。
リアクション言葉や質問パターンは、
心の中にある「相手への関心」を目に見える形にするためのツール と考えてみてください。
完璧な話題を探すより、「相手のどこに関心を向けているか」を意識するだけで、会話の印象は大きく変わっていきます。
まずは一場面と一フレーズから始める
記事を読み終えた今、「あれもこれも試してみたい」と感じているかもしれません。
ただ、いきなり全部を変えようとすると、頭がいっぱいになり、結局どれも使えなかった……となりがちです。
おすすめは、次のように 「一場面 × 一フレーズ」 に絞って始めることです。
- 場面を一つ決める
- 職場の朝のあいさつ
- 会議が始まる前の数分
- オンライン会議の開始直後
- エレベーターや休憩スペースでのちょっとした時間 など
- その場面で「これだけは言ってみる」というフレーズを一つ選ぶ
- さかのぼりフレーズ
- 例:「さっきの〇〇のお話、もう少し聞いてもいいですか」
- 環境コメント+一言
- 例:「今日はすごく冷えますね、その後のご予定も外出ですか」
- さかのぼりフレーズ
一度やってみたら、その日のうちか帰り道に、
- どのタイミングなら言えそうだったか
- どんなふうに言えたらもっと楽だったか
を軽く振り返ってみます。
うまく言えなかったとしても、「言おうとしたこと」「タイミングを探したこと」自体が、次の一歩につながります。
自分なりの「話題の広げ方リスト」を育てる
雑談力は、「その場のセンス」だけで決まるものではありません。
むしろ、自分なりのフレーズや質問パターンを少しずつストックしていくプロセス が大きな差になります。
おすすめのやり方は、次のとおりです。
- 記事の中で「自分でも言えそう」と感じたフレーズだけをピックアップする
- そのままだと硬いと感じる場合は、語尾を少し自分の口調に寄せておく
- スマホのメモアプリや手帳に、「場面ごとの一言メモ」としてまとめておく
- 例:
- 職場の朝 → 「最近どうですか」「今の案件、進み具合どうですか」
- 会議前 → 「今日はどんな一日でしたか」
- 例:
- 時々見返して、
- 使っていないフレーズは削る
- 実際によく使う表現は、バリエーションを少し増やしてみる
というサイクルを回していきます。
こうして育てていく「自分専用の話題の広げ方リスト」が、
いわゆる「雑談のセンス」の正体に近いものです。
生まれつきの才能ではなく、自分に合ったフレーズを見つけて少しずつ増やしていくこと で、印象は十分に変わっていきます。
ことのは先生よりひとこと

雑談は、特別に面白い話ができるかどうかよりも、「目の前の相手に関心を向けられるかどうか」がいちばんのポイントです。
まずは一つの場面を決めて、一つのフレーズからで大丈夫です。
うまくいった日も、いかなかった日も、その積み重ねがあなたの「自然に話題が広がる力」になっていきます。
焦らず、自分のペースで育てていきましょう。


