お時間をいただけますかの言い換え20選|待たせる印象を和らげる頼み方(メール・チャット)
ビジネスメールや社内チャットで「お時間をください」と送ったら、相手に急かしているように見えたり、命令っぽく受け取られたりして不安になることがあります。
実は、印象を左右するのは言葉の丁寧さよりも「所要時間」と「次の一文」が入っているかどうかです。
少し整えるだけで、同じ依頼でも相手が動きやすくなり、やり取りの往復も減ります。
お時間をくださいの意味と命令っぽさが出る理由
お時間をくださいは、相手の時間という資源を自分のために割いてもらう依頼です。
だからこそ、言い方が少し雑になるだけで、急かしている印象や命令っぽさが出やすくなります。
ここでは、失礼かどうかの不安を先にほどき、実務で安心して使える形に整える土台を作ります。
何をお願いしている言葉か(相手の時間をもらう依頼)
お時間をくださいは、次の2つを同時にお願いしています。
- 時間を確保してほしい(予定の枠を取ってほしい)
- その時間を自分の用件に使ってほしい(相談・確認・説明など)
つまり、単なる連絡ではなく、相手の行動を動かす依頼です。
依頼の重さがある分、丁寧さよりも前提情報がそろっているかが印象を決めます。
相手が安心して予定を空けられる要素は主に3つです。
- 何のための時間か(目的)
- どれくらい必要か(所要時間)
- いつまでに必要か(期限や候補)
この3点がないと、相手は判断できません。
判断できない依頼は、断りか放置につながりやすいでしょう。
ください/いただく/頂戴する の敬語差(どれが無難か)
同じ内容でも、語尾で温度が変わります。
ポイントは、相手にしてもらう依頼を、こちらが受け取る形にできているかです。
ここで押さえたい基本関係はシンプルです。
そのため、無難に整えたいなら、時間をもらう依頼は いただく が扱いやすいです。
なお、いただくの語義は受け取る・もらうです。この文脈では時間を受け取るという意味になります。
使い分けの目安は次の通りです。
頂戴するは丁寧ですが、距離が近い相手だとよそよそしく感じられることがあります。
相手との距離で選ぶのが安全です。
断り・放置に見える原因は丁寧さ不足ではなく情報不足(次が見えない)
お時間をくださいが冷たく見える場面の多くは、言葉遣いよりも情報が足りないことが原因です。
相手の頭の中に、次の疑問が残ったままだと、返しづらくなります。
逆に言うと、次の一文を足すだけで印象は大きく改善します。
例(方向性の見本)
丁寧語を足す前に、相手が判断できる材料を渡す。
これが、命令っぽさと放置リスクを同時に下げる最短ルートです。

待たせる印象を和らげる頼み方は3点セットで決まる
お時間をくださいが「待たせる」「急かす」「丸投げ」に見えるかどうかは、敬語の細かさよりも情報設計で決まります。
結論、次の3点がそろうだけで、相手は安心して待てます。
- 所要時間(いつまで/何分)
- 理由(1行)
- 次アクション(こちらが何をするか/相手に何をしてほしいか)
この章は、言い換えフレーズ集を“実務で使える返し方”に変えるための骨になります。
所要時間(何分/いつまで)を先に出す
最も効くのは、先に「終わり」を見せることです。
人は待てないのではなく、どれくらい待つか分からない状態がつらいからです。
所要時間は、次の2タイプに分けて書くとブレません。
例(枠)
例(期限)
期限が確定できないときは、曖昧な保留で終わらせず、最短の代替を置きます。
例
理由は1行でいい(相手の納得コストを下げる)
理由が長いと、相手は読む・判断するコストが増えます。
待たせる印象を下げたいなら、理由は「状況説明」よりも「目的説明」を1行に圧縮するのが安全です。
コツは、主語を自分に置きすぎないことです。
「忙しくて…」より「確認が必要で…」のほうが、相手の納得が早いからです。
使いやすい1行理由の型はこの3つです。
例
避けたいのは、理由ゼロで「少々お時間ください」だけで止まる形です。
相手は「何のために待つのか」が分からず、放置に見えやすくなります。
次アクションを置く(候補提示/折り返し時刻/確認事項)
待たせる印象を消す決め手は、「次に何が起きるか」をこちらが宣言することです。
次アクションがあると、相手は受け身の待ち状態から抜けられます。
次アクションは、場面ごとに最適な型が決まっています。
1)候補提示(予定を取る依頼)
例
2)折り返し時刻(返答待ちの依頼)
例
3)確認事項(判断材料が不足している)
例
この3点セットがそろうと、「待たせる」ではなく「段取りを共有している」印象になります。
以降の言い換えフレーズは、ここで作った型に当てはめるだけで、自然に印象が良くなります。

言い換え20選は意図別に使い分ける
お時間をくださいは便利ですが、そのままだと相手に負担感が出やすい表現です。
ここでは意図別に言い換えを整理し、どれを選べば角が立ちにくいかが一瞬で分かる形にします。
使うときは、前章の3点セット(所要時間・理由1行・次アクション)を1つでも添えると完成度が上がります。
今すぐ1分だけ欲しい(チャット・口頭向け)5選
短さが武器の場面です。
丁寧語を盛るより、時間を先に言い切るほうが刺さりにくくなります。
- 少しだけいいですか
短い用件の切り出しに強い - 1分だけよろしいですか
時間の枠が見えて安心感が出る - いまお時間ありますか
相手の都合を優先するニュアンス - ちょっと確認してもいいですか
目的が明確で、圧が下がる - すぐ終わりますが、今よろしいですか
相手の負担を先に下げる言い方
少し丁寧に伺う(社内〜社外まで広く)6選
急ぎではないが、礼は保ちたい場面向けです。
クッション言葉と相性が良いゾーンです。
- 少々お時間をいただけますでしょうか
汎用性が高い定番 - お手すきの際に、お時間をいただけますと幸いです
相手都合を立てたいときに強い - ご都合のよろしいときに、少しお時間をいただけますでしょうか
日程が読めない相手に無難 - 恐れ入りますが、少しだけお時間をいただけますでしょうか
依頼の温度を下げたいとき - 差し支えなければ、お時間をいただけますでしょうか
断りやすさを残したいとき - お忙しいところ恐縮ですが、少々お時間をいただけますでしょうか
目上・社外でも使いやすいが、連発は重くなりやすい
打ち合わせ・電話の時間をもらう(予定化する)5選
ここは所要時間を数字で出すのが最優先です。
頂戴は硬めなので、相手との距離に合わせて選びます。
- 15分ほどお時間をいただけますでしょうか
社内外で使える標準形 - 30分ほどお時間をいただけますと幸いです
丁寧で圧が出にくい - お打ち合わせのお時間を頂戴できますでしょうか
文書が改まった場面向き。近い相手には硬く見えやすい - お電話で10分ほどお時間をいただけますでしょうか
媒体を明示できて往復が減る - ご相談のお時間を少々いただけますでしょうか
目的が相談のときに自然
返答を待ってほしい(待たせる印象を消す)4選
この意図のときは、お時間をくださいより期限宣言が強いです。
いつまでに、何をして、どう返すかをセットにします。
- 本日中に改めてご連絡いたします
最短で安心感が出る - 明日午前中までに回答いたします
期限が明確で誠実に見える - ○日までに結論をご連絡いたします
判断が必要なときの定番。日付を入れるだけで誤解が減る - 確認のうえ、○時までに折り返します
途中経過でもいいので時刻を置くと放置に見えにくい
上の20個から意図に合うものを選び、前章の3点セットを一行足すだけで「待たせる印象」をかなり抑えられます。
シーン別:メール・チャットでそのまま使える短文の組み立て例
「お時間をください」を安全に使うコツは、言い換えよりも順番です。
ここでは各シーンで、所要→目的→次(または 所要→用件→次)の型で、相手が動きやすい短文にします。
各例のあとに「なぜ安全か」も一言添えます。
取引先メール:要点先出し(所要→目的→次)で往復を減らす
例1(相談の時間をもらう)
所要と次(候補提示)を先に置くと、相手の返信負担が減ります。
例2(確認して折り返す=待ってほしい)
「いつ返すか」を宣言すると、放置に見えません。
例3(資料の確認を依頼する)
どこを見るかが明確だと、相手の作業量が小さく伝わります。
例4(相手の都合を優先する)
相手都合の余白を残しつつ、目的が見えるので圧が出にくいです。
社内チャット:短文でも刺さらない順番(所要→用件→次)
社内は丁寧語を盛るより、短く・具体的に・次を置くほうが角が立ちません。
例1(今すぐ1分)
時間が短いと分かると、相手が判断しやすいです。
例2(5分の相談+候補)
候補を出すと往復が減り、急かしている印象も弱まります。
例3(返答待ち=折り返し宣言)
期限+次アクションがあると「保留」に見えにくいです。
例4(相手の作業が必要なとき)
見てほしい範囲を絞ると、負担が軽く伝わります。
上司・役員向け:硬すぎず軽すぎない温度調整(くださいを避ける判断)
上司・役員向けは、「ください」より「いただけますでしょうか/お時間を頂戴できますでしょうか」が無難になりやすいです。
ただし硬すぎると距離が出るので、所要を短く・目的を先にで調整します。
例1(直属上司に自然な温度)
「判断だけ」と明示すると、負担が増えそうな印象を抑えられます。
例2(役員クラス・改まった依頼)
文書の格に合わせ、語尾を上げると命令感が消えます。
例3(待ってほしいが丁寧に)
「ください」を使わず、期限宣言で誠実さを出せます。
例4(急ぎだが圧を下げる)
先に材料を出すと「時間を奪う」印象が薄まります。
各例の所要→目的→次を崩さないのがポイントです。
これだけで「待たせている」「急かしている」「命令っぽい」の誤解がかなり減ります。

お時間をくださいの言い換え早見表
「お時間をください」は便利ですが、行為(何をしてほしいか)がズレると一気に雑に見えます。
ここは「行為の一致」で迷いを消します。
結論:丁寧度より「行為の一致」で選ぶ(相談/依頼/日程化/待ってほしい)
目的×相手×媒体×所要時間で最適フレーズが一発で決まる
| 意図 | 推奨表現 | 向く媒体(メール・チャット) | 添える一文(所要・期限・次) | 注意点(命令感・仰々しさ) |
|---|---|---|---|---|
| 1分だけ(口頭・チャット) | 少しお時間いいですか/1分だけよろしいですか | チャット | 「今お電話(or 今ここで)1点だけ確認です」 | 「ください」連発は圧に見える |
| 1分だけ(目上・社外) | 1分ほどお時間をいただけますでしょうか | メール/チャット | 「要点のみで、確認が1点ございます」 | “短い”を先に出さないと重く見える |
| 相談したい(社内) | 10分ほど時間もらえますか/少し相談いいですか | チャット | 「○○の進め方、2択で迷ってます」 | 丁寧語より目的が大事(相談の中身がないと雑) |
| 相談したい(社外・取引先) | 10〜15分ほどお時間をいただけますでしょうか | メール | 「目的:○○相談/候補:○日○時以降で2〜3点」 | 候補を出さないと往復が増える |
| 依頼したい(軽作業) | お手すきの際にご確認いただけますでしょうか | メール/チャット | 「所要5分/対象:2ページ目の赤字のみ」 | “依頼”なのに時間だけ言うと範囲不明で怖い |
| 依頼したい(作業多め) | 可能な範囲でご対応いただけますと幸いです | メール | 「Must/Shouldを分けて、期限も明記」 | 依頼量が多いほど“分解”しないと圧になる |
| 会議設定(打ち合わせ) | お打ち合わせのお時間を頂戴できますでしょうか | メール | 「15分/アジェンダ3点/候補日提示」 | 「頂戴」は硬め。社内近距離では浮くことも |
| 会議設定(上司・役員) | 差し支えなければ、お時間をいただけますでしょうか | メール/チャット | 「判断だけいただきたい点があります(所要10分)」 | “相談”より“判断だけ”のほうが軽く伝わる |
| 折り返し待ち(こちら都合) | 確認のうえ、本日○時までにご連絡いたします | メール/チャット | 「確認事項:○○/次:結論+次手」 | 「時間ください」より“期限宣言”が誠実 |
| 折り返し待ち(期限が読めない) | 確認に少々お時間をいただきたく、目処が立ち次第ご連絡します | メール | 「○時に一度中間連絡します」 | 期限が出せないなら“中間連絡”がないと不安 |
| 待たせたお詫び込み | お待たせして申し訳ありません。○時までにお戻しします | メール/チャット | 「遅れ理由は1行、次を先に」 | 言い訳が長いほど逆効果。結論→理由1行 |
| 断りを含む調整(難しめ) | 現状その日程は難しく、別候補でご相談できますでしょうか | メール/チャット | 「代替案:候補3つ or 条件提示」 | “難しい”単体は拒否に見える。必ず代替 |
まず「意図」を決めて、次に所要(○分/○時まで)と次(候補/質問/折り返し)を1行足すだけで完成です。
迷ったときの判断フロー(相手→行為→所要→次)
- 相手:社外/上司/同僚・近距離(丁寧語の温度を決める)
- 行為:相談?依頼?日程化?待ってほしい?(言葉の軸を決める)
- 所要:何分・いつまで(相手の判断コストを下げる)
- 次:候補提示/折り返し時刻/質問1つ(放置に見せない)
この4ステップに沿って文章を組むと、「お時間をください」を使わなくても、自然に“待たせる印象”が消えます。
よくあるNGと直し方(短く具体)
ここでは“言い換え”より、直し方の型(所要・理由・次)を覚えていきましょう。
NG:お時間ください だけ(命令に見える)→ 所要+理由を足す
NG例
「何分?何のため?今?」がゼロだと、相手は“拘束”を感じやすい。
OK例(所要+理由)
さらに印象を上げる1行(次)
NG:丁寧すぎて仰々しい(頂戴の多用など)→ “社外・改まった場”に限定
NG例(社内・近距離で重い)
距離が近い相手ほど、過度な文語が“よそよそしさ”や“構え”に見えやすい。
OK例(場に合わせて落とす)
NG:期限なしで待たせる →「いつまでに返す」を宣言
NG例
“いつ返るか”が見えない=放置に見える。
OK例(期限宣言+次)
お時間をくださいの言い換えに関するよくある質問(FAQ)
Q1|お時間をくださいは失礼ですか?
結論:失礼と断定はされにくいですが、命令っぽく聞こえやすいので避けた方が安全です。
理由:所要時間・理由がないと「時間を出して」と強く見えやすいからです。
差し支えなければ、少々お時間をいただけますでしょうか。
Q2|お時間をいただけますでしょうかは回りくどいですか?
結論:回りくどいというより、丁寧さを担保する型なのでビジネスでは有効です。
理由:相手の都合を優先する形になり、角が立ちにくいからです。
10分ほどお時間をいただけますでしょうか。
Q3|頂戴できますでしょうかは誰に使うのが無難ですか?
結論:基本は社外・改まった相手(取引先/顧客/初対面)に限定すると無難です。
理由:社内や距離が近い相手だと、文語が強く出て仰々しくなりやすいからです。
恐れ入りますが、15分ほどお時間を頂戴できますでしょうか。
Q4|上司・取引先に無難な型はどれですか?(お手すきの際に、等)
結論:無難なのは お手すきの際に+所要時間+用件 のセットです。
理由:相手の都合を尊重しつつ、拘束感を減らせるからです。
お手すきの際に、10分ほどお時間をいただけますと幸いです(ご相談がございます)。
Q5|チャットで返信不要のときはどう返すのが無難ですか?
結論:返信不要を明記し、必要なら次の連絡時刻だけ置くのが無難です。
理由:相手の負担(返信作業)をゼロにでき、放置にも見えにくいからです。
承知しました、返信不要です。こちらで進め、完了後にご連絡します。
まとめ|お時間をくださいは「所要時間+次の一文」で印象が決まる
今日から迷わない3つの基準(相手/行為/所要時間)
迷ったときは、まずこの3点だけ確認するとブレません。
- 相手:取引先・上司・同僚など、距離は近いか遠いか
- 行為:相談したい/依頼したい/日程化したい/返答を待ってほしい
- 所要時間:1分・5分・15分・いつまで、を具体にできるか
この3つが揃うと、「お時間をください」が命令に見える原因(情報不足)が消えます。
迷ったら「少々お時間をいただけますでしょうか」+所要時間に戻す
最も汎用性が高く、外しにくい型はこれです。
「所要時間」を添えるだけで、待たせる印象・拘束感が一段下がります。
早見表をブックマークして使い回す
状況ごとに毎回悩むより、目的別の言い換え(相談/日程化/折り返し待ち)を早見表で固定しておくと、返信の質とスピードが両立します。
特に、社外メールは「所要→目的→次」、社内チャットは「所要→用件→次」で揃えると往復が減ります。
ことのは先生よりひとこと

丁寧さは、言葉を長くすることではありません。
相手が動けるように、所要時間と次の一文を置くのがいちばんの気遣いです。
迷ったときほど、短く具体に整えてみると伝わりやすいでしょう。


恐れ入りますが、15分ほどお時間をいただけますでしょうか。
ご相談したい点があり、本日15時以降で可能なお時間を2〜3候補いただけますと幸いです。